7.3cm宣伝ロケット発射器

7.3cm 宣伝ロケット発射器（Propagandawerfer 41）

第二次世界大戦中、多種多様な兵器が開発され、実際の戦闘で使用されました。その中で特異な存在として注目されるのが、7.3cm宣伝ロケット発射器（Propagandawerfer 41）です。この武器は一般的な戦闘用兵器とは異なり、敵に対して直接的な攻撃を行うのではなく、心理戦を目的としたプロパガンダのために利用されました。

概要

7.3cm宣伝ロケット発射器は、敵陣の周囲に宣伝用のリーフレットを撒布するための装置です。このロケット発射器は、その名の通り、7.3cmのロケット弾を発射します。特筆すべきは、弾頭に宣伝リーフレットを内蔵していることです。発射後、ロケットは敵の上空で小さな爆発を起こし、その中からリーフレットを散布します。これにより、敵兵の士気を削ぐとともに、自軍の戦意を高める目的がありました。

この発射器は、鉄製のパイプを組み合わせた非常にシンプルで軽量な構造でできています。そのため、兵士一人でも運搬可能で、取り扱いの容易さが特徴です。しかし、この特異な武器を運用するためには、一定の訓練を受けた部隊が編成される必要がありました。そのため、実際の生産数や運用回数は非常に限られていました。

諸元

• - 全長: 1161mm（約45.7インチ）
• - 発射レール長: 749mm（約29.5インチ）
• - 重量: 12.26kg（約27ポンド）
• - 発射角度: 45°（固定）

宣伝ロケット弾41型

この発射器が使用するロケット弾の詳細は以下の通りです。

• - 全長: 409mm（約16.1インチ）
• - 宣伝弾頭長: 174.5mm（約6.87インチ）
• - 胴部最大直径: 72.4mm（約2.85インチ）
• - 重量: 3.24kg（約7.125ポンド）
• - 推進薬重量: 0.48kg（約1.0625ポンド）
• - 宣伝弾頭ペイロード: 0.23kg（約0.5ポンド）

このように、7.3cm宣伝ロケット発射器は、武器の中でも異色の存在として位置づけられます。単なる破壊兵器ではなく、敵に対する心理的影響を狙った特殊な役割を持った兵器として、戦争の一面を垣間見ることができます。

参考資料

本情報は、以下の資料に基づいています。

• - Peter Chamberlain, Terry Gander著 『WW2 Fact Files, Mortars and Rockets』 (1975) Arco Publishing Company, Inc. ISBN 0668038179

関連項目

このようなプロパガンダを行う部隊には、宣伝中隊が関与しており、戦争の在り方において新たな側面を提供しました。これらの活動は、戦争の実態や兵器の多様性を理解する手助けとなります。

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