7z

7z（セブンゼット）は、データ圧縮のためのファイルフォーマットであり、その高い圧縮率と多機能性で知られています。特に、従来のZIP形式と比較して、より小さなファイルサイズでデータを保存できる点が大きな特徴です。

7z形式の概要



7z形式は、単一の圧縮アルゴリズムに依存せず、複数のアルゴリズムを組み合わせて利用できる柔軟性を持っています。これにより、様々な種類のデータに対して最適な圧縮方法を選択できます。また、Unicodeに対応しているため、異なる文字コードで記述されたファイル名を一つのアーカイブに含めることが可能です。

この形式は、当初7-Zipアーカイバの実装として登場しました。7-Zip自体はGNU LGPLライセンスの下で公開されており、7zファイル形式の仕様も7-Zipのソースコードと共に公開されています。

7z形式の特徴



  • - オープン・アーキテクチャ: 7z形式は、誰でも自由に利用・開発できるオープンな設計です。
  • - 高い圧縮率: 様々なアルゴリズムを組み合わせることで、ZIP形式よりも高い圧縮率を実現できます。
  • - 強力な暗号化: AES-256による暗号化により、機密性の高いデータの保護が可能です。
  • - 大容量ファイル対応: 16EiB（2の64乗バイト）までの非常に大きなファイルを扱うことができます。
  • - Unicode対応: ファイル名にUnicodeを使用でき、多言語環境での利用が容易です。
  • - ソリッド圧縮: 複数のファイルをまとめて圧縮することで、さらなる圧縮率の向上が期待できます。
  • - ヘッダ圧縮・暗号化: 書庫のヘッダ部分も圧縮・暗号化できるため、セキュリティが向上します。
  • - 分割圧縮: 大きなファイルを複数の小さなファイルに分割して圧縮・展開が可能です。

対応アルゴリズム



7z形式では、以下の様々な圧縮アルゴリズムが利用できます。


対応ソフトウェア



2010年3月時点での主な対応ソフトウェアは以下の通りです。

完全対応（圧縮・展開）


  • - 7-Zip (p7zip): 7z形式の開発元である公式アーカイバ。
  • - Ark: 7-Zipをフロントエンドとして利用するLinux環境向けのアーカイバ。
  • - Explzh: Windows向けのアーカイバで、7-ZIP32.DLLの導入により7z形式に対応。
  • - IZArc: 7z形式に対応したアーカイバ。超圧縮やソリッド圧縮は非対応。
  • - PeaZip: クロスプラットフォーム対応の多機能アーカイバ。
  • - Squeez: 7z形式に対応したアーカイバ。
  • - TUGZip: 7z形式に対応したアーカイバ。
  • - Lhaz（ちとらソフト）: 日本製のアーカイバ。
  • - CubeICE: 7z形式に対応したアーカイバ。

対応（展開のみ）


  • - Windows 11: 標準で7z形式の展開に対応。
  • - macOS (10.15 Catalina以降): 標準で7z形式の展開に対応。
  • - ALZip: 韓国製のアーカイバ。無償版は利用規約にユーザーのデータ収集や使用に関する記述があります。
  • - WinRAR: 有名なアーカイバで、展開のみに対応。
  • - WinZip: 有名なアーカイバで、展開のみに対応。
  • - Lhaplus: 日本のアーカイバで、展開のみに対応。

関連項目




脚注



[脚注の内容は必要に応じて記述します。]

外部リンク



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