ABBOT KINNEY

LOVE PSYCHEDELICO|LOVE_PSYCHEDELICOの5枚目のオリジナルアルバム『ABBOT KINNEY』は、前作から約2年半ぶりにリリースされました。タイトルは、彼らが新たな活動拠点としたロサンゼルスの実在するストリート、Abbot Kinney Blvd.に由来しています。

本作は、2008年に長期間滞在したアメリカ西海岸での体験をもとに、ウェストコースト・ロックやカントリーミュージックからインスパイアを受けて制作されました。前作の重厚なサウンドから一転、肩の力が抜けた自然体のサウンドが特徴で、ある意味で原点回帰とも言える作品です。KUMIとNAOKIの二人がアコースティックギター、マンドリン、ペダルスティールなど数多くの楽器を演奏し、細部に至るまで時間をかけて作り上げた、手作り感あふれるアコースティックサウンドが魅力です。

制作は前作に引き続き、プライベートスタジオ「ゴールデン・グレープフルーツ・スタジオ」で行われ、最後の歌録りとミックス以外の作業の約8割を自分たちだけで完結させました。また、本作ではTOTOの仕事で知られるレニー・カストロがパーカッションで参加しています。

収録曲は、「Abbot Kinney」をはじめ、「Beautiful days」（映画『天使の恋』挿入歌）、「Here I am」（同じく映画『天使の恋』挿入歌）、「Secret crush」、「Shadow behind」、「I'm done」、「Hit the road」、「Bring down the Orion」（中部日本放送『赤道大紀行』最終章テーマソング）、「Happy birthday」、「This way」（TBSテレビ『A-Studio』テーマソング）、「Dr. Humpty Brownstone」、そしてクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのカバー「Have you ever seen the rain?」の全13曲です。

各楽曲の演奏には、KUMI（ボーカル、コーラス、各種パーカッションなど）とNAOKI（アコースティックギター、エレキギター、ベース、プログラミングなど）を中心に、堀江博久（オルガン、ピアノ、シンセサイザー）、山田ノブマサ（ドラムス、パーカッション）、レニー・カストロ（パーカッション）らが参加しています。また、「This way」と「Dr. Humpty Brownstone」では高桑圭（ベース）、白根賢一（ドラムス）、権藤知彦（トロンボーン、フリューゲルホルン）が、「Have you ever seen the rain?」では田中邦和（サックス）、権藤知彦（ユーフォニアム、トロンボーン、フリューゲルホルン）が参加するなど、多彩なミュージシャンが楽曲に彩りを加えています。

このアルバムは、LOVE PSYCHEDELICO|LOVE_PSYCHEDELICOの新たな音楽性を開花させ、彼らのルーツミュージックへの愛情と、卓越した音楽的才能を存分に感じさせる作品と言えるでしょう。

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