AFCアジアカップ2011

AFCアジアカップ2011

AFCアジアカップ2011は、2011年1月7日から1月29日にかけてカタールで開催された第15回目の大会です。この大会には、予選も含めて25チームが参加し、最終的には16カ国が本大会に出場しました。

開催国選定の経緯

大会の開催地選定にはカタールのほか、インドとイランが立候補を表明しました。オーストラリアも立候補を模索したものの、最終的にカタールが正式に立候補することとなり、インドは辞退し、イランも手続きの締切に間に合いませんでした。その結果、カタールが開催国として選ばれ、2007年7月29日、インドネシアのジャカルタで開催されたAFCアジアカップ2007の決勝戦にて、その決定が発表されました。アジアサッカー連盟（AFC）は、熱帯の夏季気温を避けるため、1月に開催することを決定しました。

予選大会

予選では、開催国と前回大会上位3チーム、さらに2008/2010の優勝チーム合わせて6チームは免除されました。残りの10チームが選出され、最終予選は4チームずつ5組に分かれて実施されました。各組上位2チームが本大会への出場権を得ました。

本大会の総括

日本はこの大会で、史上最多となる4回目の優勝を達成し、2013年にブラジルで開催されるFIFAコンフェデレーションズカップへの出場権を獲得しました。新監督アルベルト・ザッケローニの指揮のもと、前年の2010 FIFAワールドカップに出場したメンバーと若手選手を融合させたチームが大会に臨みましたが、序盤は調子が上がらず、主力選手の怪我に見舞われました。しかし、準々決勝でカタールを3-2で逆転勝利し、準決勝では韓国とのPK戦を制して決勝に進出しました。決勝戦では、延長後半に李忠成が決勝ゴールを決め、オーストラリアに1-0で勝利しました。

中でもウズベキスタンの活躍も印象深いもので、開幕戦でカタールを破ると2勝1分でグループリーグを突破しました。準決勝で敗れるものの、3位決定戦では韓国に接近戦を演じました。

一方で、サウジアラビアやイランといった西アジア勢は苦戦を強いられ、特にサウジアラビアはグループリーグで3連敗と精彩を欠きました。過去の実績を持つ他の中東強豪も同様にグループリーグで姿を消し、決勝トーナメントにはカタールとイラクが残ったものの、すべて準々決勝で敗退し、西アジアから一つもベスト4にランクインしなかったのは大会史上初めてのことでした。

AFCチャレンジカップ枠の創設

この大会から、新たにAFC加盟のFIFAランキング下位国を対象にしたAFCチャレンジカップの優勝国にアジアカップの出場権が与えられるようになりました。2008年と2010年の大会で優勝したインドと北朝鮮がこの制度によって出場しましたが、両チームともに予選で苦戦し、残念ながら良い結果を残せませんでした。

運営と観客動員

観客数は毎試合平均約1万2000人と過去の大会と比べて減少し、特に企業向けに販売されたチケットが多く出回ったため、実際の観客数はさらに少なかったとされています。決勝戦では多くの観客が入場できないトラブルが発生し、観客への払い戻しも行われました。なお、準決勝の売り上げは洪水被害に遭った国々に寄付されました。

結果の詳細

大会の組み合わせ抽選は、2010年4月23日にカタールのドーハで行われ、開催国カタールが第1シード、前回優勝のイラクが第2シードなどとし、各ポットからシード国を決定しました。グループリーグは全16チームが4チームずつのグループに分かれ、総当たり戦を行い、各組上位2チームが決勝トーナメントに進出しました。

このように、AFCアジアカップ2011ではさまざまなドラマと波乱の展開が繰り広げられ、特に日本の優勝が際立ちました。大会全体を通して、アジアサッカーの熱気が感じられる非常に印象に残るイベントとなったことでしょう。

もう一度検索