AGS-40

AGS-40 バルカン

AGS-40バルカン（ロシア語: АГС-40 «Балкан»）は、ロシアの軍隊で使用される自動擲弾発射器で、40mmのケースレス弾を発射する機能を持っています。この武器は、AGS-17及びAGS-30の後を継ぎ、ロシア連邦軍に正式採用されています。

設計の特徴

AGS-40は最大射程2,500mを誇り、発射速度は毎分400発に達します。発射モードには短バースト（5発）、長バースト（10発）、そして連続射撃の選択が可能で、状況に応じた使い方ができます。また、通常は三脚架を使用し、2.7倍の倍率を持つPAG-17望遠照準器と組み合わせて使用されることが一般的です。加えて、バックアップ用のアイアンサイトを装着することもできます。

特に注目すべきは、射手が座ることができる座面が装備されている点です。これにより、射手自身の体重を活用し、より高い安定性を持った射撃を実現します。このデザインは、精度の高い射撃を現実の戦場で可能にするために工夫されています。

使用する弾薬

AGS-40は主に以下の弾薬を使用します：

• - 7P39 40mmケースレス榴弾
• - 7P39P および 7P39U 訓練弾

これらの弾薬は、AGS-40の性能を最大限に引き出すために設計されています。

開発の経緯

AGS-40の開発は1980年代に始まりましたが、ソビエト連邦の崩壊やロシア経済の低迷によって一時期封じ込まれました。しかし、1990年代初頭に「バルカン」として復活し、2018年から正式な評価試験が行われました。評価の結果は良好で、2021年3月に実用化が提案され、2022年1月から初期生産が行われています。

この発射器は、装甲車両に搭載可能であり、カラシニコフMBDUリモートウェポンステーションに組み込むことも検討されています。

運用国

AGS-40はロシアにおいて運用されています。他の関連する兵器には、AGS-30やAGS-17、さらにはMk19自動擲弾銃や96式自動擲弾銃、H&K GMWなどがあります。これらはすべて異なる特性を持ちながら、軍事作戦において重要な役割を果たします。

AGS-40バルカンは、現代の戦場において、効率的で精密な火力支援を行うために設計された新世代の武器で、その機能性と信頼性から注目されています。

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