AK-12

AK-12 アサルトライフルの紹介

AK-12（GRAU：6P70）は、ロシアにおいて開発されたアサルトライフルで、2011年にその開発が公表されました。この銃はカラシニコフ・コンツェルン社によって設計され、製造されたもので、AKシリーズの第5世代に位置付けられています。カラシニコフ・コンツェルン社はこの世代のモデルをRatnikシリーズとして呼称しています。

1. 開発の背景

AK-12の開発は、国防省によるラトニク歩兵近代化計画の一環として進められました。2015年4月には、正式にロシア連邦軍の標準火器としての採用が決まりました。ただし、開発当初のAK-12は、他の競合モデルと比較され、さまざまな試験を経て性能を改善する必要がありました。その結果、AK-12に関連するさまざまな派生型も誕生しました。

2. 特徴と性能

AK-12は、特に流通している各種弾薬に対して高い互換性を示しています。標準的な30連ボックスマガジンの他、RPK-16用の95連ドラムマガジンや、他のAKシリーズでも使用されるマガジンも対応可能です。また、ショルダーストックは折り畳み可能で、射手の体格に応じて長さを調整できる設計です。

さらなる進化として、レシーバートップやハンドガードにはピカティニーレールが取り付けられ、さまざまな周辺機器を装着できるようになっています。バレル内部のライフリングやマズルブレーキも新設計となり、精度が向上しています。特に注目すべきは、セレクターレバーの操作方式で、2023年モデルでは左右で操作できるように大幅な改良が施されています。射撃モードはセミオート、フルオート、2点バーストから選択可能です。

3. 歴史的な経緯

AK-12は、2011年からの試験や改良を重ね、2018年1月にはロシア国防省によって正式に制式採用されました。初期モデルは多くの改善が必要とされたものの、試験を通じてその信頼性と性能が高まりました。特に2015年には、独立した部隊テストが行われ、実戦での効果や改良点がフィードバックされました。

4. 最近の改良

最新のAK-12では、特別軍事作戦での実績を反映した多くの改良がなされており、特に操作性や耐久性が向上しています。また、2023年5月には新しいモデルが発表され、非対称な親指操作が可能なセレクターやQDタイプのサウンドサプレッサーに対応した設計が特徴です。

5. 運用国と国際展開

AK-12はロシア国内での公式運用に加え、アルメニアやカザフスタン、カタールなど、多くの国でも採用されています。さらに、ウクライナ侵攻を通じて鹵獲されたAK-12も使用されていることが確認されており、その信頼性とパフォーマンスが国際的にも評価されています。

6. 派生型の存在

AK-12の派生型には、特殊部隊向けに設計されたAK-12SPや、7.62x39mm弾を装填可能なAK-15などがあります。これにより、さまざまな任務や環境に適応することが可能となっています。

7. 結論

AK-12はその革新性と汎用性から、現代戦における重要な武器の一つです。今後もさらなる改良や新モデルの登場が期待され、各国の軍隊における役割もますます重要になっていくでしょう。

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