ANNIVERSARY (中森明菜のアルバム)

アルバム『ANNIVERSARY』について

『ANNIVERSARY』（アニバーサリー）は、1984年5月1日に日本の人気歌手、中森明菜がリリースした5枚目のスタジオ・アルバムです。本作は、彼女のデビューから3周年を迎えた記念の作品として、ワーナー・パイオニア（現・ワーナーミュージック・ジャパン）からLP（L-12591）とカセットテープ（LKF-8091）の2形態で発売されました。さらに、先着50万名にはLPの特典としてポスターが贈られるなど、ファンにとって特別な意味を持つリリースとなりました。

このアルバムの表面には「6th ALBUM」と表記されていますが、実際には中森明菜にとって通算5枚目のスタジオアルバムです。1984年の5月25日にはCD版（35XL-40）も発売され、様々なフォーマットで楽しめる作品となりました。

背景と制作

『ANNIVERSARY』では、新たな作家陣を迎え、新鮮な楽曲を提供しています。特に、尾崎亜美や国安わたる、有川正沙子などの著名なアーティストが参加しました。さらに、このアルバムには中森自身が初めて作詞を手掛けた楽曲「夢を見させて…」も収録されています。音楽誌『ザテレビジョン』では、本作の全体的な雰囲気が南国を感じさせる色合いで構成されていると評価されています。

制作は過去4作にわたりサウンドディレクターを務めた島田雄三が担当し、レコーディングは東京のアオイスタジオ、チェリーアイランドスタジオ、そしてバハマのコンパス・ポイント・スタジオで行われました。

シングル

アルバムからは先行シングルとして「北ウイング」が1984年1月1日にリリースされ、オリコン年間シングルチャートでもトップテン入りするヒットを記録しました。こちらの楽曲は中森の7枚目のシングルとなります。

評価と影響

『ANNIVERSARY』は、音楽家の馬飼野元宏が指摘するように、夏らしい季節感と異国情緒を感じさせる作品で、アイドルとしての魅力と新たな可能性が見事に融合しています。『CDジャーナル』では、落ち着いた風合いの楽曲構成が高く評価され、特に中森自身が作詞した「夢を見させて…」の存在が際立っています。

チャート記録

アルバムは1984年5月7日付のオリコン週間LPチャートで初登場2位を記録し、翌週には最高順位の1位に。合計3週連続で1位を保持するなど、非常に高い人気を誇りました。また、カセット版もオリコンのカセットチャートで同様に1位を獲得しています。全体としては、1984年度のオリコン年間アルバムチャートにおいても13位を記録するなど、商業的にも成功を収めた作品となりました。

収録曲とクレジット

このアルバムのライナー・ノーツには参加ミュージシャンやスタッフ、リリース履歴などの詳細が記されています。

まとめ

『ANNIVERSARY』は、中森明菜の魅力が詰まったアルバムであり、彼女の音楽的成長や新たなチャレンジを象徴する重要な作品として、不朽の名作となりました。

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