ANTI ANTI GENERATION

RADWIMPS『ANTI ANTI GENERATION』詳細解説

『ANTI ANTI GENERATION』（アンティ アンタイ ジェネレーション）は、RADWIMPSが2018年12月12日にリリースしたメジャー7枚目、通算9枚目のスタジオアルバムです。前作『人間開花』から約2年ぶりとなるオリジナルアルバムであり、ライブ映像作品『Road to Catharsis Tour 2018』と同時発売されました。

アルバム概要

本作には、『人間開花』以降にリリースされたシングルのうち、「Shape Of Miracle」を除く4曲に加え、ONE OK ROCKのTaka、あいみょん、ニューヨーク在住のMiyachi、SOIL&"PIMP"SESSIONSのタブゾンビがゲスト参加した3曲、そしてNHKの「RADWIMPS 18祭」で披露された2曲を含む、全17曲が収録されています。これは、RADWIMPSのオリジナルアルバムとしては最多の収録曲数です。通常盤と初回限定盤の2形態で発売され、初回限定盤には、過去の作品から今作に至るまでのメンバーインタビューを軸としたドキュメンタリー映像DVDが付属しています。

また、アルバムリリース時には、渋谷駅地下コンコースに本作と『Road to Catharsis Tour 2018』の広告が掲出され、本作の広告スペースには、先行シングル「そっけない」発表時にラジオ局へ配布された「RADWIMPSからのお手紙」が特別に貼り付けられました。

収録曲と解説

アルバムには、インスト曲「Anti Anti overture」から始まり、多彩な楽曲が収録されています。以下に主な楽曲を解説します。

tazuna: 前曲「Anti Anti overture」の余韻が残る楽曲で、ライブではセットで披露されることが多いです。
NEVER EVER ENDER: 全編英語詞で制作された楽曲で、シンセベースが使用されています。
IKIJIBIKI feat.Taka: ONE OK ROCKのTakaとのコラボ曲で、休養中の山口智史のドラムテイクが使用されています。
カタルシスト: 22ndシングルで、「2018フジテレビ系サッカー」テーマソングです。
洗脳（Anti Anti Mix): 20thシングルのアルバムバージョンで、ギターとベースのリズムパターンが変更されています。
そっけない: 先行配信された楽曲で、小松菜奈と神尾楓珠が出演するMVも話題になりました。
<宿題発表-skit->: 小学校の授業をテーマにした寸劇で、次の曲「PAPARAZZI～＊この物語はフィクションです～」へと繋がります。
PAPARAZZI～＊この物語はフィクションです～: パパラッチをテーマにした楽曲で、英語版も配信されています。
HOCUSPOCUS: 9年前から構想があった楽曲で、ライブではツアー初日でのみ披露されました。
万歳千唱: NHK「RADWIMPS 18祭」のために書き下ろされた楽曲です。
I I U: タイトルは「アイアイユー」と読み、サビの英語詞が特徴的です。
泣き出しそうだよ feat.あいみょん: あいみょんとのコラボ曲で、ライブでは一度しか披露されていません。
TIE TONGUE feat.Miyachi, Tabu Zombie: Miyachiとタブゾンビとのコラボ曲で、武田がアップライトベースを使用しています。
Mountain Top: 21stシングルで、映画の主題歌です。
サイハテアイニ: 20thシングルで、コカ・コーラのCMソングです。
正解（18FES ver.）: 「RADWIMPS 18祭」で披露された音源を収録したアルバムバージョンです。

評価とチャート成績

本作は、ロッキング・オンの小池宏和氏から「今の時代に生み出されるべくして生み出された、RADWIMPSだからこそ生み出せたロックアルバム」と評され、Real Soundの森朋之氏からは、「ロックバンドの枠を逸脱した作品」と評価されました。

チャートでは、Billboard Japan Hot Albumsで全3部門を制覇し、総合初登場1位を獲得。累計売上枚数は10万枚を突破し、43週にわたりチャートインを記録しました。

ミュージックビデオ

「そっけない」、「PAPARAZZI～＊この物語はフィクションです～」、「泣き出しそうだよ feat.あいみょん」の3曲にはミュージックビデオが制作されており、それぞれ異なる監督が手がけています。「そっけない」のMVには、小松菜奈と神尾楓珠が出演しています。

ツアー

アルバムリリース後には、「ANTI ANTI GENERATION TOUR 2019」が開催され、RADWIMPS初のスタジアム単独公演となるZOZOマリンスタジアム公演も行われました。また、ツアーの各公演にはゲストが参加し、コラボ曲を披露しました。

このように、『ANTI ANTI GENERATION』は、RADWIMPSの音楽的進化と新たな挑戦が詰まった、非常に意欲的な作品と言えるでしょう。

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