AN/AAS-38

AN/AAS-38 ナイトホーク

AN/AAS-38、通称ナイトホークは、ロッキード・マーティンが開発したF/A-18戦闘攻撃機専用の前方監視赤外線装置（FLIRポッド）です。この装置は、主に夜間における目標の捉え方や精密攻撃を支援するために設計されています。

概要

AN/AAS-38は、F/A-18の胴体左側のハードポイント（ステーション4）に取り付けられるように設計されています。内部には高性能な赤外線カメラ及びテレビカメラが搭載されており、コックピットのモニターにリアルタイムで画像を表示することができます。これにより、操縦士は複雑な夜間ミッションにおいても、周囲の状況を把握しやすくなります。

また、AN/AAS-38はF/A-18に備わっているその他の電子システムと統合されているため、兵装の投下や攻撃に必要な情報を即座に活用できる能力を持っています。これにより、F/A-18は夜間作戦においても高い効果を発揮できるのです。

1998会計年度からF/A-18の生産機に装備されるようになり、さらに胴体右側のハードポイント（ステーション6）に設置されたAN/AAR-50感熱画像航法セットとの連携により、低高度での飛行や目標の捕捉が可能となりました。この機能は特に、敵の防空網を突破し、迅速な攻撃を行うために不可欠な要素です。

対応機種とバリエーション

AN/AAS-38は主にF/A-18C/D型に対応しています。他にも、さまざまなバリエーションがあります。

• - AN/AAS-38: 基本型のFLIRポッド
• - AN/AAS-38A: レーザー目標指示および測距機能を追加した型
• - AN/AAS-38A/B: レーザー目標指示機能に加えてレーザースポット追尾装置を備えた型

これらの異なる型式は、各種のミッションや要求される能力に応じて柔軟に対応できるように設計されています。

採用国

AN/AAS-38は主にアメリカ合衆国の海軍で採用され、F/A-18戦闘機の運用能力を強化する重要な装備品として位置づけられています。

関連情報

発展型のF/A-18E/Fでは、AN/ASQ-228|AN_ASQ-228という後継のFLIRポッドが特徴的な装備となっています。この後継機種は、さらに進化した夜間戦闘能力を持ち、現代戦における要求に応えています。

このように、AN/AAS-38は夜間作戦においてF/A-18の能力を大幅に向上させる重要な装置であり、その存在は戦闘における戦術や戦略においても大きな価値を持っています。

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