ARCANA

『ARCANA』：霊能力少女と刑事の織りなすオカルトミステリー

『ARCANA』は、小手川ゆあ氏によって描かれた日本の漫画作品です。2000年から2001年にかけて『週刊ヤングジャンプ』（集英社）で連載され、全14話が単行本上下巻にまとめられました。作者にとって初のオカルト作品であり、その独特な世界観と魅力的なキャラクターで人気を博しました。

ストーリー

物語は、捜査一課の刑事である村上謙省が、記憶喪失の少女と出会うところから始まります。少女は「まき（仮）」と名付けられ、死者と会話したり、霊を具現化したりする特殊な能力を持っていることが判明します。村上はまきと共に様々な事件を解決していく中で、彼女の正体が徐々に明らかになっていきます。

登場人物

村上 謙省（むらかみ けんしょう）: 警視庁の刑事。大阪出身で、まきと出会い、彼女の能力に助けられながら事件を解決していく。霊感少女の手伝いをしていることが評価されず、左遷されることが多い。
まき: 氏名・年齢・住所不明の記憶喪失の少女。霊と会話できるなどの特殊能力を持つ。死者の苦しみを癒すために危険を顧みず事件に関わろうとする。
中林: 村上の後輩刑事。村上と共に異動を繰り返す。
友近: まきの主治医である精神科医。まきに言われ、小学校への爆弾予告を警察に通報する。
美夜: まきを警察に連れて行った女子高生。まきの身元捜索HPを作成するなど、何かと世話を焼く。
清一郎: 村上の曽祖父で守護霊。霊能力者であり、まきの正体を知っている様子。
ナツ: まきと同じ能力を持つ美女。清一郎と知り合いで、村上の霊能力を開放する。
みちる: 連続殺人犯。まきが誤認逮捕され、村上とまきを狙う。
橋/平/鳥河: 心霊事件を扱う部署の刑事。村上らは最終的にこの部署へ異動となる。

作品の特徴

『ARCANA』は、オカルト要素とミステリー要素が組み合わさった作品です。霊能力を持つ少女と刑事という異色の組み合わせが、様々な事件を解決していく過程が描かれています。また、まきの過去や正体、霊能力の謎など、物語が進むにつれて様々な伏線が回収されていく展開も魅力です。

実写映画化と続編

2013年には、土屋太鳳主演で実写映画化されました。また、原作に金城一紀氏を迎えた続編『BORDER』がヤングエースにて連載されました。これらの展開からも、『ARCANA』という作品が多くの人に愛されていることがわかります。

書誌情報

単行本
ARCANA 上 ISBN 4-08-782668-6 (2001/12/14)
ARCANA 下 ISBN 4-08-782669-4 (2001/12/14)
新装版
アルカナ上 2013年10月4日発売、ISBN 978-4-04-120924-0
* アルカナ下 2013年10月4日発売、ISBN 978-4-04-120925-7

まとめ

『ARCANA』は、オカルト、ミステリー、サスペンスなど、様々な要素が詰まった作品です。小手川ゆあ氏の独特な世界観と魅力的なキャラクター、そして緻密に練られたストーリー展開は、多くの読者を魅了しました。実写映画化や続編の制作など、様々な展開を見せる『ARCANA』の世界に、ぜひ触れてみてください。

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