AS 365 (航空機)

AS365 ヘリコプターの概要

AS365は、エアロスパシアル社（現在はエアバス・ヘリコプターズ社）の手によって開発された中型双発ヘリコプターです。この機体は、1975年1月24日に初飛行を果たし、その後、多様な用途に応じて運用されています。その愛称である「ドーファン」は、フランス語で「イルカ」を意味し、かつてのモデルSA 360 ドーファンに由来しています。

2022年には、最後のAS365 N3がスペイン税関に引き渡されたことが発表され、EC 155などの派生機は今なお生産が継続されています。後継機としては、2021年から運行されているH 160があります。

特徴と性能

AS365は、高速かつ長距離飛行が可能な設計がなされています。特に、尾部のテールローターがフェネストロン形状となっており、主脚は引き込み式です。無駄な空気抵抗を減らし、安定した飛行を実現する設計です。このヘリコプターは、消防、医療救助、警察のパトロール、輸送など、さまざまな分野で使用されています。

アメリカ沿岸警備隊が導入したHH-65Aは、エンジンがライカミングLTS101-750Bに変更され、国産部品に切り替えられています。この変更は、アメリカのバイ・アメリカン法に基づく必要性から来ているものです。

派生型

AS365は民間用と軍事用の2種類の派生型があります。

民間用

• - SA 365C: 原型機。
• - SA 365N: C型の改良型。
• - AS365N2: 改良型のひとつ。
• - AS365N3+: 最新の改良型で、デジタルエンジン制御システムを搭載。

軍事用

• - AS 365F: 最初の対潜救難型。
• - AS 565 パンテル: 軍用型、様々な用途に対応。
• - HH-65: 米国沿岸警備隊仕様。
• - Z-9: 中国によるライセンス生産型。

使用国

AS365は多くの国で活用されています。例えば、アンゴラ、フランス、ブラジル、スペイン、日本などが挙げられます。特にスペイン税関では、AS365 N3のアップグレードが行われており、最新の技術が導入されています。

映画・テレビドラマへの登場

このヘリコプターは、さまざまな作品にも登場しています。

• - 映画『252 生存者あり』では、救助活動に使われます。
• - 『RESCUE〜特別高度救助隊』では、横浜市消防局の機体が登場し、実際の救助活動が描かれています。

結論

AS365は、その性能と多様性から、世界中で高く評価されているヘリコプターです。民間用から軍用まで、さまざまな用途に適した設計がなされており、今後も多くの分野で活躍し続けることでしょう。

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