ATLAS Transformation Language

ATLAS Transformation Language（ATL）

ATL（ATLAS Transformation Language）は、モデル変換言語であり、INRIA（フランス国立情報学自動制御研究所）によって開発されました。この言語は、Object Management Group（OMG）によるモデル変換の標準であるQVT（Query/View/Transformation）のRequest for Proposal（提案要求）に応じる形で生まれました。ATLは、モデル変換の分野において、文法的な変換だけでなく、意味論的な変換も可能にする強力なツールとして位置づけられています。

ATLの大きな特徴の一つは、モデル変換用の仮想機械上に構築されている点です。これにより、特定のプラットフォームに依存することなく、様々な環境でモデル変換を実行することができます。

実装

ATLの実装は、オープンソースのATL開発ツールキットプラグインとして提供されており、これはEclipse Model-to-Model Transformation Project（EMP）によって開発されています。このプラグインは、MOF QVT（Meta Object Facility Query/View/Transformation language）を実装しており、モデル変換を効率的に行うための基盤を提供しています。

変換のための大規模なライブラリは、ATL Transformationsに用意されており、様々なモデル変換のニーズに対応できるようになっています。MOF QVTは、モデル変換のためのドメイン固有言語であり、特定のモデル変換の課題に特化した記述を可能にします。

ATLは、Ecore、EMF（Eclipse Modeling Framework）、KM3（メタモデル記述のためのドメイン固有言語）などで記述されたモデルをサポートしており、これらのモデルを柔軟に扱うことができます。さらに、ATLはMDR（Metadata Repository）/NetBeans上でも動作し、多様な開発環境での利用を可能にしています。

参考資料

Model-Driven Architecture: Vision, Standards And Emerging Technologies: omg.org
An Introduction to Model Driven Architecture: ibm.com
From Object Composition to Model Transformation with the MDA: omg.org
ATL on Eclipsepedia: Eclipsepedia

関連項目

モデル駆動型アーキテクチャ（MDA）
モデル変換
QVT (Query/View/Transformation)
EMF (Eclipse Modeling Framework)

外部リンク

* ATL project: Eclipse.org

もう一度検索