AVIF

AVIF: 高効率で高画質な次世代画像フォーマット

AVIF (AV1 Image File Format) は、オープンソースかつロイヤリティフリーの画像ファイルフォーマットです。動画コーデックであるAV1を用いて画像を圧縮し、HEIFコンテナフォーマットに保存します。HEVCを使ったHEICと競合する存在ですが、圧縮効率と画質の高さで優位性を示しています。2019年2月にバージョン1.0.0が標準化され、その後、主要なブラウザやOSでのサポートが急速に拡大しています。

AVIFの特徴

AVIFの最大の特徴は、JPEGよりも優れた圧縮効率と高画質を両立している点です。Netflixによるテストでは、JPEGと比較してファイルサイズを大幅に削減しながら、細部描写の維持、ブロックノイズの低減、色のにじみの減少など、視覚的な品質向上効果が確認されています。これは、AV1コーデックが持つ高度な圧縮技術によるものです。

さらに、AVIFは以下の特徴を備えています。

幅広い色空間サポート: HDR (PQ/HLG) や SDR (sRGB, BT.709, BT.601) だけでなく、広色域や独自のICCプロファイルもサポートします。
色深度: 8, 10, 12ビットの色深度に対応します。
圧縮方式: 可逆圧縮と非可逆圧縮の両方をサポートします。
クロマサブサンプリング: 4:2:0, 4:2:2, 4:4:4に対応します。
アニメーション: 画像シークエンス（アニメーション）にも対応しています。

プロファイル

AVIF仕様では、次の2つのプロファイルが定義されています。

AVIF Baselineプロファイル: AV1 Mainプロファイルを使用し、レベルは5.1以下に制限されています。これは、一部のデコーダーでの処理能力を考慮したもので、最大解像度は8K未満に制限されます。
AVIF Advancedプロファイル: AV1 Highプロファイルを使用し、レベルは6.0以下に制限されています。Baselineプロファイルよりも高い圧縮効率と画質が期待できますが、最大解像度はさらに制限されます。

どちらのプロファイルでも、グリッド導出を用いることで、制限以上の解像度の画像を作成することも可能です。

サポート状況

AVIFは、多くのWebブラウザ、OS、画像ビューア、画像エディタ、メディアプレーヤーなどでサポートされています。

Webブラウザ: Chrome, Firefox, Safari, Edgeなど主要なブラウザは2024年1月時点でAVIFをサポートしています。
OS: Windows、macOS、Android、Linuxなど主要なOSでサポートされています。
画像ビューア/エディタ: XnView, gThumb, GIMP, Krita, Adobe Lightroom, Adobe Illustratorなど多くのソフトウェアでAVIFの表示・編集・保存が可能です。
* ライブラリ: libavif, libheif, FFmpegなど多くのライブラリがAVIFに対応しています。

NetflixはAVIFの開発と普及に大きく貢献しており、2018年にはサンプル画像を公開、2020年にはHDR対応のサンプル画像も公開しています。

まとめ

AVIFは、高効率な圧縮と高画質を両立した、次世代の画像フォーマットです。主要なブラウザやOSのサポートも進んでいるため、今後ますます普及すると期待されます。Webサイトやアプリケーションで高品質な画像を効率的に配信したい場合、AVIFは有力な選択肢となるでしょう。

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