XnView

XnView：多機能でカスタマイズ性の高い画像ビューア

XnViewは、クロスプラットフォームに対応した画像ビューアであり、画像ファイルや動画ファイルの閲覧、変換、作成、編集を高いレベルで実現しています。個人、教育、非営利目的での利用は無料で提供されており、商用利用にはライセンスの購入が必要です。ただし、Unix系OS向けのXnViewは商用利用でも無料です。

有償の画像ビューアと比較しても遜色ない機能を備え、サポートする画像ファイルフォーマットはACDSeeなどの他製品よりも豊富です。直感的な操作性と高度なカスタマイズ性により、幅広いユーザーのニーズに対応します。

XnViewのバージョン

現在、XnViewには主に2つのバージョンが存在します。

XnView Classic: Windows 7およびWindows 10に対応しています（2021年6月時点の最新版はversion 2.50）。公式ウェブサイトではXnView Classicとして紹介されています。
XnView MP (Multi Platform): macOS、Linux、およびWindowsに対応し、多くの改良が加えられています（2021年6月時点の最新版は0.98.4）。クロスプラットフォーム対応を重視し、ソースコードを統一することで、各OS間でのルックアンドフィールの一貫性を高めています。

さらに、過去にはPocket PCやWindows Mobileに対応したXnView Pocket、有償版として機能が強化されたXnView Deluxeも存在しましたが、現在はサポートが終了しています。XnView Deluxeの機能の多くは、フリーウェア版であるXnView ClassicやXnView MPに統合されています。

XnViewの機能と特徴

XnViewは、豊富な機能と高いカスタマイズ性を特徴としています。

多[[言語]]対応: Windows版では44言語をサポートしており、オプションメニューから簡単に言語を切り替えることができます。
カスタマイズ性: ツールバーのボタン配置やスキンを変更することで、ユーザー自身の好みに合わせた環境を構築できます。
幅広いフォーマットサポート: 400種類以上の画像ファイルフォーマットを読み込むことができ、一部の音声ファイルやコンテナフォーマットにも対応しています。また、50種類以上の画像ファイルフォーマットで出力することが可能です。JPEG、PNG、TIFF形式ではICCプロファイルもサポートしています。
メタデータ対応: IPTC、Exif、XMPメタデータを参照でき、IPTCメタデータの出力も可能です。ファイル名やデータが同一のファイル、あるいは画像が類似したファイルの検索機能も備えています。
画像編集機能: 色や大きさの調整、フィルターやエフェクトの適用などが可能です。フルバージョンではHarry's Filters 3.0も搭載されています。JPEGファイルに対しては、可逆的な回転、反転、切り抜きも可能です。
その他機能: スライドショーの作成、FTPサイトやImageShackへのアップロード、CD-ROMやDVDへの書き込み（Nero Burning ROMが必要）なども可能です。画像変換コマンドラインツールNConvertも付属しています。Unicodeにも対応しています。

XnViewの改善点と課題

XnViewは多くの機能を備えていますが、改善すべき点もいくつか存在します。

IPTCメタデータのバッチ処理: IPTCメタデータを複数ファイルに対して一括で書き込む機能は不足しています。
サムネイルのソート: フォルダー内のサムネイルをユーザー定義の順序でソートする機能がありません。

これらの機能強化が今後のバージョンアップで期待されます。

まとめ

XnViewは、その豊富な機能、高いカスタマイズ性、そして無料での利用可能性（非商用利用の場合）から、多くのユーザーにとって魅力的な画像ビューアと言えるでしょう。一方で、いくつかの改善すべき点も残されていますが、全体としては非常に優れたソフトウェアです。継続的な開発とアップデートにより、さらに使いやすく、より強力なツールへと進化していくことが期待されます。

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