Adobe GoLive

Adobe GoLive（アドビ ゴーライブ）とは

Adobe GoLiveは、かつてアドビが提供していたWebオーサリングツールです。もともとはGoLive Systemsによって「GoLive CyberStudio」として開発され、その後アドビに買収されて「Adobe GoLive」となりました。Mac OS XとMicrosoft Windowsの両方に対応しており、Webサイト制作の現場でプロフェッショナルなツールとして活用されてきました。

GoLive CyberStudio から Adobe GoLive へ

GoLive CyberStudioは、NeXT社のWebObjects Builderにヒントを得て開発されました。当初はMac版のみでしたが、その優れた機能性から多くの支持を集めました。一方、アドビはWeb制作ツールの分野でマクロメディアに遅れをとっていました。アドビのPageMillは、簡易的なWebサイト制作には対応できたものの、プロの現場で求められる機能やDreamweaverのようなツールとの連携性には劣っていました。この状況を打開するため、アドビはGoLive Systemsを買収し、GoLiveを自社の製品ラインナップに加えました。

プロフェッショナル向けの機能と連携性

Adobe GoLiveは、CSSの視覚的なオーサリングや、HTMLやXHTMLへの標準対応など、プロユースに耐えうる高度な機能を備えていました。また、Adobe PhotoshopやAdobe Illustratorとの連携性が強く、これらのツールを組み合わせることで、効率的なWebサイト制作が可能でした。このため、Adobe GoLiveは、プロの現場で圧倒的なシェアを誇っていたMacromedia Dreamweaverの強力な競合製品として、一定の地位を築きました。

Adobe Creative Suite への統合と終焉

バージョン7からは、Adobe Creative Suiteに統合され、バージョン表記もCSのバージョンに合わせられました。しかし、2005年にアドビがマクロメディアを買収したことで、状況は大きく変化します。アドビはDreamweaverを主力製品として位置づけ、GoLiveからDreamweaverへの移行をユーザーに促しました。そして、GoLiveはバージョン9を最後に、開発と販売を終了することになりました。GoLiveのユーザーは、優待価格でDreamweaverに移行することが推奨されました。

バージョン履歴

1997年: GoLive CyberStudio 1.0
1997年: GoLive CyberStudio 2.0
1998年: GoLive CyberStudio 3.0 Professional Edition
1998年: GoLive CyberStudio Personal Edition
1999年: Adobe GoLive 4.0
2000年: Adobe GoLive 5.0
2002年: Adobe GoLive 6.0
2003年: Adobe GoLive CS (7)
2005年: Adobe GoLive CS2 (8)
2007年: Adobe GoLive 9

競合製品

Macromedia Dreamweaver (現 Adobe Dreamweaver)
Microsoft FrontPage
Microsoft Expression Web
ホームページビルダー

Adobe GoLiveは、Webオーサリングツールとして、その高い機能性とPhotoshopやIllustratorとの連携性でプロの現場で活躍しました。Dreamweaverの台頭により、その歴史に幕を閉じましたが、かつてのWeb制作の現場を支えた重要なツールの一つとして、その名は記憶されるでしょう。

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