Adobe Stock Photosは、
Adobe Creative Suite CS2およびCS3に付属していたアプリケーションであり、画像ライブラリの販売プラットフォームとして機能していました。このサービスは、膨大な数のロイヤリティフリー画像を提供し、ユーザーはそれらを直接購入することができました。特に、
Adobe Creative Suiteとの統合により、デザインワークフローの中でシームレスに画像素材を検索・利用できる点が特徴でした。
サービス概要
Adobe Stock Photosは、プロフェッショナルなデザイナーやクリエイターにとって貴重なリソースでした。膨大な画像データベースは、高品質なロイヤリティフリー画像へのアクセスを可能にし、クリエイティブプロジェクトにおけるビジュアル素材の調達を効率化しました。また、
Adobe Creative Suiteに統合されていたため、PhotoshopやIllustratorなどのアプリケーションから直接画像を探し、試用し、購入することができました。
サービス開始と拡大
Adobe Stock Photosは2005年6月7日にサービスを開始しました。当初は23万点を超えるロイヤリティフリー画像を提供し、
Adobe Creative Suite 2から直接検索、試用、購入できる環境を提供しました。同年9月1日には、4種類の画像コレクションが追加され、提供画像数は35万5000点を超えるまでに拡大しました。この拡充により、ユーザーはより幅広い選択肢の中から、自身のプロジェクトに最適な画像素材を見つけることができるようになりました。
サービス終了
しかし、Adobe Stock Photosは
2008年4月1日にサービスを終了しました。このため、
Adobe Creative Suite CS4以降には搭載されていません。サービス終了の理由は明確にされていませんが、市場の変化やビジネス戦略の見直しなど、さまざまな要因が考えられます。
後継サービス
Adobe Stock Photosの事実上の後継サービスとして、
2015年6月16日にAdobe Stockが開始されました。Adobe Stockは、
Adobe Creative Cloudとの統合をさらに強化し、より多様な素材(写真だけでなく、イラストやビデオなど)を提供しています。Adobe Stock Photosの終了は、Adobeのデジタルコンテンツ戦略における大きな転換点であり、より統合的で包括的なサービスを提供する方向へと進むことになりました。
まとめ
Adobe Stock Photosは、初期のデジタル画像販売プラットフォームとして重要な役割を果たしました。
Adobe Creative Suiteとの緊密な統合は、クリエイターのワークフローを効率化し、ロイヤリティフリー画像の普及に貢献しました。サービスは終了しましたが、その遺産は後継のAdobe Stockに引き継がれ、現在のクリエイティブ業界を支える重要な要素となっています。
関連項目
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Adobe Stock -
2015年6月16日に開始したAdobe Stock Photosの事実上の後継にあたるサービス