Advanced National Seismic System

Advanced National Seismic System (ANSS) について

Advanced National Seismic System（ANSS）は、アメリカ地質調査所（USGS）が中心となり、各州の機関や大学などの学術機関と連携して運営されている、地震に関する総合的な情報システムです。ANSSの主な役割は、地震データの収集、分析、そしてその情報を迅速に報道機関や一般市民に提供することにあります。

データ収集と分析

ANSSは、アメリカ国内の11の地域に設置された地震観測網と、特別な観測施設である国立地震観測網を通じて、広範囲な地震データを収集しています。さらに、海外の地震観測網からのデータも収集することで、よりグローバルな視点での地震監視体制を構築しています。

収集されたデータは、各地域のデータセンターと、USGSの国立地震情報センター（NEIC）で詳細に分析されます。これらの分析結果は、USGSの公式ウェブサイトを通じて公開され、誰でもアクセスできるようになっています。

データの活用

ANSSが収集・分析したデータは、単に地震情報を速報するだけでなく、耐震工学の研究においても重要な役割を果たしています。建物の耐震設計や地震対策を検討する上で、過去の地震データは不可欠な情報源となります。

参加ネットワーク

ANSSは、以下の多様な機関・組織が連携して運営されています（2024年現在）。

アラスカ大学フェアバンクス校
カリフォルニア工科大学・カリフォルニア大学バークレー校
メンフィス大学
モンタナ鉱山地質局
ネバダ大学リノ校
オクラハマ地質調査所
太平洋岸北西部地震ネットワーク
プエルトリコ大学
サウスカロライナ大学
テキサス大学
USGSハワイ火山観測所
USGS国立地震情報センター

これらの機関がそれぞれの専門知識とリソースを提供することで、ANSSはより高度で信頼性の高い地震情報システムとして機能しています。

まとめ

ANSSは、地震データの収集から分析、情報提供、そして耐震研究への貢献まで、多岐にわたる活動を通じて、地震災害から社会を守る重要な役割を担っています。その活動は、USGSをはじめとする多くの機関・研究者の協力によって支えられています。

参考文献

* U.S. Geological Survey (July 2017), Advanced National Seismic System – Current Status, Development Opportunities, and Priorities for 2017–2027, Circular 1429, U.S. Geological Survey, doi:10.3133/cir1429, ISBN 978-1-4113-4136-4, ISSN 2330-5703, https://pubs.usgs.gov/circ/1429/circ1429.pdf

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