Advantech

アドバンテック（ADVANTECH）

アドバンテックは、台湾を拠点とするマザーボードおよび産業用コンピューターの製造メーカーです。1983年の設立以来、商業・工業用マザーボードや組み込み型コンピューターの開発・販売を中心に事業を展開してきました。近年では、ゲーミング、物流、医療といった分野にも注力し、OEM/ODM製造販売も行っています。日本国内では、アドバンテック株式会社（東京都）が事業を展開しています。

概要

アドバンテックは、産業用コンピューター分野において、幅広い製品とソリューションを提供しています。その製品は、高い信頼性と耐久性を要求される過酷な環境下での使用にも耐えうるよう設計されています。また、最新のテクノロジーを積極的に導入し、顧客のニーズに応じた製品開発を行っています。

特徴

アドバンテックは、グローバルに事業を展開しており、世界21カ国71都市に販売拠点を有しています。インテルの「Intelligent Systems Alliance Solutions Premium Partner」およびマイクロソフトの「Gold Partner」としての認定を受けており、両社との強力な連携を通じて、最先端のテクノロジーとソリューションを提供しています。

歴史

アドバンテックの歴史は、台湾のテクノロジー産業の発展とともに歩んできました。

1983年：会社設立
1993年：ISO-9001 品質マネジメントシステム認証を取得し、品質管理体制を強化。
1997年：ISO-14001 環境マネジメントシステム認証を取得し、環境への配慮を重視。
1997年：日本支社（アドバンテック株式会社）を東京に設立し、日本市場への本格的な展開を開始。
1999年：台湾証券取引所に株式を上場し、資本基盤を強化。
2002年：マイクロソフトのWindows Embedded ODM ゴールドレベルパートナーとなり、組み込みシステム分野での連携を強化。
2003年：中国昆山に製造センターを開設し、グローバルな生産体制を確立。
2005年：ASUSTek社との戦略的提携によりAdvansusを設立し、シナジー効果を追求。
2008年：Intel Intelligent Systems Alliance Solutions Premium Partnerをアジアで初めて取得し、インテルとの連携を強化。
2009年：ネットスター社を買収し、事業領域を拡大。
2010年：ACA Digital社、独Dlog社を買収し、グローバル展開を加速。
2016年：米 B+B SmartWorx社を買収。
2016年：中国インベンテックと共同で、モバイルデバイス製造向けの新会社AIMobileを設立し、新たな市場への参入。
2018年：日本ラッド株の19%を保持。
2019年：オムロン直方株式会社の株式の80%を取得し子会社化、アドバンテックテクノロジー株式会社に改称。

アドバンテックは、常に変化する市場ニーズに対応し、革新的な製品とソリューションを提供することで、産業用コンピューター分野のリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。

参考文献

朝元照雄『発展する台湾企業：日経・アジア300指数構成企業の成長過程』勁草書房、2018年 第2章「研華（アドバンテック）の企業発展」

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