AirPrint

AirPrintとは

AirPrintは、Appleが提供するワイヤレス印刷機能で、Mac OS X Lion以降とiOS 4.2以降のデバイスで利用できます。Wi-Fiネットワークを通じて、AirPrintに対応したプリンターや、Windows、macOS、GNU/Linux|GNU_Linux PCに接続された非対応プリンターに直接印刷することができます。この機能の大きな特徴は、特定のプリンタードライバーを必要としない点です。

対応プリンター

AirPrintは、登場当初から多くのプリンターメーカーが対応しており、対応機種は拡大しています。

初期の対応機種: 2010年のAirPrint発表時には、HP Photosmart Plus e-All-in-Oneシリーズなど、12機種のプリンターが対応していました。
エプソン: 2011年秋には、エプソンがAirPrint対応のインクジェットプリンター54機種を発売しました。
キヤノン: 2011年9月には、キヤノンがPixmaシリーズの3機種でファームウェアアップデートを行い、AirPrintに対応させました。以降のモデルでもAirPrint対応が進んでいます。
その他メーカー: 2012年8月時点で、ブラザー、ヒューレット・パッカード、レックスマーク、サムスン、デルなどのメーカーを含め、200機種以上が対応。同年12月には、インフォテック、ラニア、レノボ、リコー、サビンが加わり、450機種以上のプリンターが対応しました。

Appleのサポートサイトでは、常に最新の対応プリンターリストが掲載されています。

他のプリンターでのAirPrint利用

AirPrintに正式対応していないプリンターでも、ネットワーク経由で共有設定されていれば、中間システムを利用することでAirPrint印刷が可能です。バージョン1.4.6以降のCUPSを搭載したGNU/Linux|GNU_Linux環境では、この設定が自動的に行われます。また、DNS-SD（DNS型サービスディスカバリー）をサポートするサーバーでは、DNS-SDプリンターサービスディスカバリー記録をネームサーバーに追加することで、手動で設定できます。

CUPSは、macOSや多くのGNU/Linux|GNU_Linuxディストリビューションでデフォルトの印刷サブシステムとして採用されています。

古いプリンターへの対応

AirPrint非対応の古いプリンターでも、いくつかのソフトウェアソリューションを利用することで、iOSデバイスから印刷できるようになります。

これらのソリューションは、AirPrintの非公式クローンや、AirPrintネイティブ対応プリンターの機能を一部制限したもので、AppleのOSアップデートに依存せずに利用できるという利点があります。

handyPrint

handyPrintは、macOS用のアプリケーションで、AirPrintプロトコルをサポートしていない古いプリンターでiOSデバイスからの印刷を可能にします。以前はAirPrint Activatorと呼ばれていました。

対応OS: iOS 4.3、iOS 5、iOS 6、およびOS X Snow Leopard (10.6)、Lion (10.7)、Mountain Lion (10.8)に対応しています。
バージョン: 過去のバージョン2を完全に書き換えたものです。iOS 7に対応し、OS X Lion(10.7.5以降)、Mountain Lion (10.8)、Mavericks(10.9)で使えるのはVersion.5以降です。

Netgear Genie

Netgearは、Mac OS X v10.6とWindows XP, Vista, 7, 8に対応するGenieアプリケーションを提供しており、AirPrintを通して共有ネットワークに接続された任意のプリンターを利用できます。Netgearルーターのユーザーには無料で提供されています。

関連項目

Google Cloud Print
Mopria

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