Android Studio

Android Studio（アンドロイド スタジオ）

Android Studioは、Googleが開発したAndroidプラットフォーム向けのアプリケーションソフトウェアを作成するための統合開発環境（IDE）です。本環境は、JetBrains社が開発したIntelliJ IDEAを基にしており、Androidアプリ開発に特化した最適化が施されています。対応するホストOSには、Microsoft Windows、macOS、Linux、ChromeOSなど、多岐にわたります。

歴史

Android Studioの歴史は2013年5月16日にさかのぼります。この日、Google I/Oカンファレンスにて初めて発表され、同年の5月にはアーリーアクセスプレビュー版が公開されました。その後、2014年6月にはバージョン0.8.0がリリースされ、開発がベータ版へと移行。直近の進展として、2014年12月8日に正式版1.0.0がリリースされ、従来のEclipseとADTによる開発環境からの移行が実現しました。

2015年末にはADTのサポートが終了することが発表され、Android Studio 2.2のリリースを以て完全に移行が完了しました。その後、Android Studio 4.3以降は、IntelliJのバージョンを反映した番号付けが行われ、動物にちなんだコードネームが付けられるようになりました。

特徴

Android Studioは、さまざまな機能を備えており、開発者が効率よくアプリを制作できる環境を提供しています。次のような特徴があります：

• - WYSIWYGエディタ：リアルタイムでアプリのデザインを確認できるエディタ機能を搭載しています。
• - デベロッパーコンソール：アプリに関する各種情報を取得できる便利なツール。
• - ベータ版リリース機能：開発中のアプリをベータ版としてリリースできる機能。
• - Gradleベースのビルドサポート：ビルドプロセスを効率化するためのGradleを使用。
• - リファクタリングとクイックフィックス：コードの整理や修正を支援する機能。
• - Lintツール：パフォーマンスやユーザビリティのチェックが可能。
• - ProGuard：アプリのソースコードを難読化し、署名する機能。
• - テンプレートベースウィザード：共通デザインやコンポーネントを簡単に作成。
• - レスポンシブデザイン：異なる画面サイズでレイアウトを確認できる。
• - Android Wear対応アプリ：これに対応したアプリのビルドが可能。
• - Google Cloud Platformとの統合：Google Cloud MessagingやApp Engineと連携する機能。
• - NDKサポート：バージョン2.2以降はNative Development Kitを利用可能。
• - Kotlin言語の採用：バージョン3.0からKotlinが開発言語の一つとして使用されています。

関連項目

• - Eclipse：以前はAndroidアプリケーション開発に推奨されていたIDEで、ADTを介して開発環境が整っていました。
• - IntelliJ IDEA：Android Studioの基盤となった開発環境。
• - APK：Androidアプリケーションのファイル形式。
• - Android Native Development Kit (NDK)：ネイティブコードを使用してアプリを開発するためのツールキット。

Android Studioは、Androidアプリケーション開発の新たな標準として、多数の開発者に支持され続けています。公式サイトからのダウンロードも可能で、最新の機能を手に入れてアプリ開発を始めることができます。

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