Appleディスクイメージ

Appleディスクイメージは、macOSで利用されることを前提に設計された、仮想ディスクファイル形式です。macOSの標準機能であるディスクユーティリティを使用することで、簡単に作成や編集ができます。用途に応じていくつかのファイル形式を使い分けることができます。

概要

ディスクユーティリティは、macOSに標準搭載されているツールであり、これを利用することでディスクイメージの作成、編集、マウントなどが可能です。作成されたディスクイメージは、仮想的なディスクドライブとして扱われ、ファイルの保存やソフトウェアのインストールなどに利用できます。

macOS環境以外では、Windows環境において「7-Zip」などのツールを使用することで、ディスクイメージの内容を読み取り、展開することができます。しかし、macOS環境のように、ディスクイメージを仮想ドライブとしてマウントすることはできません。

主なファイル形式

Appleディスクイメージには、主に以下の4つのファイル形式があります。

cdr形式:
CDやDVDのマスターデータとして使用される形式です。主に光学メディアの複製やアーカイブに利用されます。
dmg形式:
Appleディスクイメージの基本となる形式です。作成時に指定した固定容量の仮想ディスクが作成されます。ファイルの追加や削除によって、イメージファイルの容量は変化しません。一般的な用途に適した形式です。
sparseimage形式:
仮想ディスクの容量を、保存するファイルに合わせて可変にできる形式です。作成時にイメージファイルの容量を気にせず作成できるのがメリットです。ディスクのフォーマットがMacOS拡張（HFS+）の場合のみ、容量の変更が可能です。しかし、2021年12月現在、APFSを含む他のフォーマットでは、容量変更は実現されていません。
sparsebundle形式:
sparseimage形式と同様に、仮想ディスクの容量を可変にできる形式です。内部構造が8MBごとに分割されているため、ファイルの追加や変更時などにイメージファイル全体の更新が不要で、差分バックアップに適しています。sparseimage形式と同じく、MacOS拡張（HFS+）フォーマットの場合のみ、容量変更が可能です。2021年12月現在、APFSを含む他のフォーマットでの容量変更は実現されていません。

特徴

Appleディスクイメージには、以下のような特徴があります。

macOS標準機能:
macOSの標準機能であるため、別途ソフトウェアを用意する必要がなく、手軽に利用できます。
圧縮機能:
ディスクイメージを作成する際に、圧縮オプションを指定することでファイル容量を節約できます。ディスク容量を圧迫せず、効率的なファイル管理が可能です。
暗号化機能:
AES-128およびAES-256による強力な暗号化機能を備えており、機密性の高い情報を安全に保護できます。パスワードを設定することで、不正なアクセスを防ぐことができます。
書き込み禁止設定:
ディスクイメージを書き込み禁止に設定することで、内容の改ざんや誤削除を防止できます。アーカイブや配布用ディスクイメージなどに適しています。

関連項目

Apple
macOS
ディスクユーティリティ
ディスクドライブ仮想化ソフト
イメージファイル

外部リンク

Apple（日本）
* macOS - Apple（日本）

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