Asia-Pacific Network Information Centre

APNIC（Asia-Pacific Network Information Centre）について

APNIC（アジア太平洋ネットワーク情報センター）は、東部・南部アジアと太平洋地域を管轄する地域インターネットレジストリ（RIR）です。この地域におけるインターネット資源（IPアドレスやAS番号）の配分と管理を主な業務としています。

組織の概要

APNICは、各国のインターネットレジストリ（NIR）やインターネットサービスプロバイダ（ISP）などのメンバーから構成される非営利団体です。現在、56の国と地域が参加しており、日本のJPNICもその一員です。組織は独立しており、本部はオーストラリアのブリスベンにあります。

主な業務

APNICの主な業務は以下の通りです。

IPアドレスとAS番号の配分・管理: RIRとして、アジア太平洋地域におけるIPアドレスとAS番号の割り当てと管理を行います。これはインターネットのルーティングを円滑に行うために重要な役割です。
WHOISデータベースの運営: APNIC及び傘下のNIRが割り当てたIPアドレスやAS番号に関する情報を管理するWHOISデータベース（whois.apnic.net）を運営しています。これにより、インターネット資源の利用状況を透明化しています。
ICANNとの連携: この地域でNIRを持たない国々とICANN（インターネットのドメイン名やIPアドレスを管理する国際組織）との連絡・調整役も担っています。国際的なインターネットガバナンスにおいて重要な役割を果たしています。

IPv4アドレスの枯渇

2011年4月15日、APNICのIPv4アドレスの在庫が/8ブロック（約1670万アドレス）換算で1ブロック未満となり、アジア太平洋地域ではIPv4アドレスが事実上枯渇しました。この出来事は、IPv6への移行を加速させるきっかけとなりました。

APNICに参加している国・地域

APNICは、アジア太平洋地域の多くの国と地域をカバーしています。具体的な国や地域名は、公式ウェブサイトで確認できます。

かつての管轄地域

アフリカ地域のRIRであるAfriNICが設立される以前は、マダガスカル、モーリシャス、セイシェル、レユニオンといったアフリカ東部の島嶼地域もAPNICの管轄下にありました。

関連情報

APNICの活動は、以下の組織や概念と密接に関連しています。

ICANN: インターネットのドメイン名やIPアドレスを管理する国際組織。
地域インターネットレジストリ（RIR）: 各地域におけるインターネット資源の管理を行う組織。
割り当て済みの/8アドレスブロックの一覧: IPv4アドレスの割り当て状況を示す情報。

外部リンク

APNICの詳細については、以下の公式ウェブサイトをご覧ください。

* 公式ウェブサイト

まとめ

APNICは、アジア太平洋地域のインターネットインフラを支える重要な組織であり、その活動はインターネットの安定的な運営に不可欠です。IPアドレスやAS番号の管理、WHOISデータベースの運営などを通じて、この地域のインターネットの発展に大きく貢献しています。

もう一度検索