B41 (核爆弾)

B41核爆弾の詳細

B41は、アメリカ合衆国によって開発された水素爆弾の一つであり、その配備は1961年から1976年までの期間に及びます。この爆弾は、アメリカ空軍の戦略航空軍団専用に設計されました。

開発の経緯

B41は、1955年に開発が始まり、主に大型核兵器としての役割を果たすことを目的としていました。この核弾頭は454kg以上のクラスBに分類されるもので、強力な威力を誇る3F爆弾として設計されています。同じ弾頭部を使用したW41核弾頭も開発されましたが、こちらは1957年にプロジェクトが中止となりました。

特徴と性能

B41の最大核出力は25メガトン（25000キロトン）に達します。これは、アメリカ合衆国で実用化された核兵器の中で唯一、多段階核反応を利用したものであり、特に注目されています。爆弾の重量は4,850kg、直径132cm、全長は3.76mと、非常に大型な設計となっています。

この爆弾は、フルヒューズオプションを搭載しており、自由落下による投下、制動傘を使用した空中爆発、地表爆発、さらにはレイダウン爆発にまで対応可能です。B41を装備できる機体は限られており、主にB-47およびB-52が指定されています。

また、B41の開発においては、Y1およびY2の二つのバージョンが存在します。Y1はウラン238を用いたタンパーを持つ仕様であり、Y2は鉛を使用したものとなっています。タンパーに鉛を使用することで、第3段階の核分裂が起こらず、核出力が減少する一方、放射性降下物を大幅に削減することが可能です。

爆発力の検証

B41の設計には、ウランを用いた3段階目の高速核分裂に基づく25メガトンの威力を引き出すことが目指されていましたが、実際の試験では2メガトンといった桁外れに低い出力しか確認されなかった事例が多く存在します。この要因は、クリーン化モデル兵器や各種デバイスに関する実験も行われたからと言えるでしょう。

配備と退役

B41は1961年に正式に部隊配備が開始され、1960年から1962年にかけて500発が生産されました。しかし、1962年からはB53を用いた新型兵器への移行が進められ、最終的には1976年に退役しました。そのため、B41は短期間の間に特定の軍事的役割を担った重要な兵器であったと言えます。

B41はアメリカの核兵器開発史における重要なアイテムであり、その特異な設計と強力な出力により、冷戦時代を通じて軍事戦略において大きな影響を与えました。

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