BIRTH (OVA)

『BIRTH』（バース）

概要

『BIRTH』は1984年9月5日にリリースされたOVAで、同年の7月21日には劇場でも公開されました。本作はビクター音楽産業による初のOVAであり、レコード会社が自ら手がけた最初の試みでもあります。当初の売上目標は3万本でしたが、実際の販売本数は1万8000本にとどまりました。それでも、一定の成功を収めたと評価され、その後の第2弾『メガゾーン23』への道を開くこととなりました。

制作スタッフ

『BIRTH』の監督を務めたのは貞光紳也氏で、アニメーションディレクターには金田伊功氏が名前を連ねています。また、声優の矢尾一樹氏は本作でデビューを果たしました。なお、当初はOVAではなくテレビシリーズとして企画されていましたが、ビジュアルコミック版も存在し、それぞれ異なるシリーズとして連載されることとなりました。特に、金田氏が描いた漫画版は『リュウ』や『ザ・モーションコミック』等に掲載されましたが、途中で連載が消滅してしまった経緯があります。

ストーリー

物語の舞台は、高度な文明が栄えていたが、現在は無機知性体イノガニックによって支配された惑星アクアロイドです。その星系リドの一角で、住民たちは厳しい日常を送っていました。主人公である16歳の少年シュルギ・ナムは、ある日、光り輝く剣を見つけます。この剣は、イノガニックを滅ぼすために必要な「聖剣（シェード）」だったのです。彼は幼なじみのラサやモンガーと共に、イノガニックの追い迫る中で逃亡を余儀なくされます。彼らは真実と危険の中で成長し、最終的に彼らの運命に立ち向かっていきます。

登場人物

• - シュルギ・ナム

声 - 矢尾一樹
主人公。16歳の少年で、元気いっぱいの性格。聖剣を手に入れたことで運命が変わる。

• - ユピテル・ラサ

声 - 冨永みーな
ナムの幼馴染で17歳の少女。姉さん女房的な役割でツッコミ担当。

• - モンガー

声 - 白石冬美
アクアロイドの小型生命体で、ナムとラサの逃亡を手助けする相棒的存在。

• - イノガニック・ベイビーとその他のキャラクター

イノガニックに関する重要なキャラクターたちやサポートキャラたちが物語をさらに引き立てます。

スタッフ

本作の制作には多くの著名なスタッフが関わっています。音楽は久石譲氏が担当し、視覚面や音響面でも高いクオリティが実現されています。アニメーションディレクターの金田伊功氏の手によるキャラクターデザインも評価されており、観る者を引き込む要素が満載です。

主題歌と書籍

主題歌「ザックスの戦士」は、心に残る印象的な楽曲であり、本作の世界観をさらに引き立てます。漫画版の画文集等も出版されており、ファンにとっては貴重な資料となっています。

まとめ

『BIRTH』は、当時のアニメーション業界において革新的な存在感を示した作品であり、多くの後続作品に影響を与えました。そのユニークなストーリーとキャラクターは、視聴者に深く印象を残し、今もなお語り継がれています。

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