BITTER AND SWEET (中森明菜のアルバム)

アルバム『BITTER AND SWEET』概要

『BITTER AND SWEET』（ビター・アンド・スウィート）は、日本の歌手中森明菜が1985年にリリースした7枚目のスタジオ・アルバムです。このアルバムは4月3日にワーナー・パイオニアから発売されました。実際には、明菜にとっては8枚目のアルバムとして帯やジャケットに「8TH ALBUM」と明記されていますが、スタジオ・アルバムとしては通算7枚目となります。

発売と特典

本作はアナログレコード（LP: L-12593）とカセットテープ（CT: LKF-8093）の2形態で同時に登場し、後にCD（32XL-61）版もリリースされました。発売を記念して、予約を行った先着50万人には特典としてポスターが配布されました。

制作と収録曲

『BITTER AND SWEET』は、多彩な作曲家たちが手掛けた楽曲が収められており、井上陽水、EPO、角松敏生、神保彰などが参加しています。また、各曲のレコーディングは異なるミュージシャンたちによって行われ、プロデュースは前作に続き島田雄三が担当しました。レコーディングは、数か所のスタジオで行われ、質の高いサウンドを追求しています。

音楽番組での披露

発売後、本アルバムの収録曲は音楽番組でも度々演奏されました。特に、1986年1月15日の『夜のヒットスタジオDELUXE』では、「恋人のいる時間」が披露された他、「DREAMING」や「予感」も別の音楽番組で演奏されています。

特別なリリース

このアルバムには、「予感」という曲が含まれており、後に1985年12月に発表されたミニアルバム『MY BEST THANKS』で再録されています。また、オリジナル・カラオケ版もリリースされ、広く親しまれています。LP版では曲間無しに曲が連続して流れる形式が採用されており、リスナーに一層の迫力を与えています。

コンサートツアー

アルバムリリース後の1985年7月からは、全国コンサートツアー『BITTER & SWEET』が開催され、アルバムの魅力が多くのファンに伝えられました。

シングルとチャート成績

アルバムからのリードシングル「飾りじゃないのよ涙は」は1984年にリリースされ、1985年のオリコン年間シングルチャートでも上位に入りました。アルバム全体もオリコン週間LPチャートで1位を獲得し、長期間にわたってチャートに残るなど大きな成功を収めました。

批評と評価

『Hotwax presents 歌謡曲名曲名盤ガイド 1980's』では、本作の作家陣がフュージョン系のミュージシャンで構成されており、サウンド重視のスタイルが新たな魅力を生み出していると評価されています。また、明菜のボーカルがその強力なサウンドにしっかりと応える姿勢は、多くのファンに感動を与えました。

セルフカバー

本アルバムの楽曲は、元々の提供者によりセルフカバーも行われています。「飾りじゃないのよ涙は」は井上陽水によってセルフカバーされ、「予感」も飛鳥涼の手によって新たに録音されています。角松敏生による「UNSTEADY LOVE」のセルフカバーも存在し、アーティストたちの多様なアプローチを見ることができます。

『BITTER AND SWEET』は、その豊かな音楽性と豪華な制作陣によって、今なおファンに愛され続ける作品です。

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