BLUE BLOOD (Xのアルバム)

アルバム『BLUE BLOOD』について

『BLUE BLOOD』は、日本のロックバンドX（現在のX JAPAN）が1989年4月21日にリリースした2作目のアルバムです。このアルバムは、CBSソニーからメジャーデビューアルバムとして発表されたものであり、リリース後はオリコンで驚異の100週以上のチャートインを果たしました。また、これに次ぐ次作『Jealousy』のミリオンヒットに至るまでに80万枚以上を売り上げ、バンド史上でも重要な一枚となっています。

2007年2月には『Jealousy』とともにリマスター版がリリースされます。その後、2008年にはオリジナルアルバムからインストゥルメンタル・トラックを除いた「リマスターエディション」が登場しました。これらのリリースにより、アルバムは新たなファン層にも再評価されました。また、日本版『ローリング・ストーン』誌による「日本のロック名盤100」では15位に輝くなど、その音楽的価値も高く評価されています。

アルバムのタイトルとキャッチフレーズ

アルバムのタイトル「BLUE BLOOD」は、通常の意味として貴族や名門の血を指す英語のイディオムとしても知られていますが、ここでは直訳の「青い血」としてのその含意を持っています。このアルバムのジャケットには、Xのキャッチフレーズ「PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK」がデザインされており、彼らの音楽スタイルとも深く結びついています。

音楽的特長

『BLUE BLOOD』は、Xが初めてフルオーケストラを導入した作品でもあり、「PROLOGUE」「ENDLESS RAIN」「ROSE OF PAIN」の3曲では46名のフルオーケストラが演奏されています。また、「UNFINISHED」では弦楽四重奏が取り入れられています。このオーケストラのレコーディングは飯倉片町のサウンド・シティ・スタジオで行われ、アレンジは斎藤ネコによるものです。

コーラスでは、GASTUNKのBAKIをはじめとする当時の様々なバンドのメンバーが参加しており、幅広い音楽的交流が感じられます。後者には雑誌の編集部員も加わり、特に熱気あふれるコーラスとなっています。

収録曲の概要

このアルバムには、ボリューム満点の楽曲が収録されています。中でも「PROLOGUE」はカナダのギタリストであるフランク・マリノの作品をカバーしたもので、Xの初期のライブでも使用されていました。続く「BLUE BLOOD」ではヘヴィメタルなサウンドを展開し、彼らのエネルギッシュなライブパフォーマンスを象徴しています。

その他にも「WEEK END」は自殺をテーマにし、続く「EASY FIGHT RAMBLING」は初のシャッフル曲となりました。また、代表曲「X」はインディーズ時代の楽曲をリメイクしたもので、その認知度は極めて高いです。これらの楽曲の多くがライブで親しまれており、ファンの記憶に深く刻まれています。

アルバムの遺産

『BLUE BLOOD』は、X JAPANの音楽キャリアにおいて極めて重要な位置を占めており、日本のロックシーンにも多大な影響を与えました。彼らの音楽性やパフォーマンスは、後のバンドやアーティストたちにインスピレーションを与え続けています。リマスターエディションのリリースにより、新たな世代のリスナーにも馴染む作品として生き続けています。

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