BMP-2

BMP-2 歩兵戦闘車

BMP-2（ロシア語：БМП-2）は、ソビエト連邦によって開発された歩兵戦闘車（IFV）です。その設計と運用は、兵士の安全を確保しつつ、戦場での機動力と火力を兼ね備えることを目的としており、1980年に正式に採用されました。

開発の経緯

BMP-2は1966年に採用されたBMP-1の後継として、当時のソ連地上軍の要求に応じて開発されました。BMP-1の運用から導き出された多くの課題を解決するため、1970年代に複数の試作車両が製作され、1980年に最終的な設計が確定しました。これにより、兵員数を8名から7名に減少させた一方、主砲の精度を向上させ、新型対[[戦車ミサイル]]を搭載することで、戦闘能力が大幅に向上しました。

設計特徴

車体

BMP-2の車体形状はBMP-1に非常に類似していますが、大型化された砲塔を搭載しており、砲手と車長の2名が搭乗します。また、車長の席が砲塔内へ移動したことで、戦闘時に周囲を見渡すことが容易になり、チーム内での意思疎通も円滑になりました。搭乗兵員は7名で、後部の兵員室には2列の背中合わせの座席が設けられており、他の1名は砲塔内の座席に配置されています。

兵装

BMP-2は2A42 30mm機関砲を主砲としており、同軸にPKT 7.62mm機関[[銃]]が装備されています。2A42は高い安定性を持ち、昼夜間を問わず照準が可能です。対[[戦車ミサイル]]には初期生産型で9M111ファゴット、量産型では9M113コンクールスが搭載され、これによりターゲットの識別後に自動で誘導することができます。

運用実績

BMP-2は1980年からのアフガニスタン侵攻に投入され、その際、その優れた仰角調整能力が高度なロケーションでの反撃を可能にしました。これに伴い、AGS-17自動擲弾銃を装備した車両や、追加装甲を施したBMP-2Dの採用も進みました。ただし、長時間の乗車環境や防御力の不足から、兵員は車体の外に跨る形で運用されたと報告されています。このような運用方法は、BMP-2の設計思想とは反していました。

モダンバリエーション

戦後、BMP-2は陸軍の主力として活躍し、近代化改修が進められています。BMP-2Mとして知られる改良型では、新型のセンサーや直接火力支持のためのシステムが施されており、現代戦における仕様に適応しています。また、近年のロシア・ウクライナ戦争でも両国の軍に利用され、最新の防護機能を持った型が配備されています。

世界各地での運用

BMP-2は、ソ連崩壊後も多くの国で運用され続け、特に東側諸国や友好国でのライセンス生産も行われました。それぞれの国で特有の改良が施され、多様な派生型が誕生しました。

結論

BMP-2は、その開発から運用に至るまで、ソ連軍の要求に基づいた設計思想が色濃く反映された戦闘車両です。現代戦に参入し続けていることから、その価値や必要性が依然として重要であることが示されています。

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