BMW・i8

BMW i8について

BMWが手掛けたi8（アイ エイト）は、プラグインハイブリッドカーとして名を馳せるモデルです。この車は、その洗練されたエクステリアデザインからスーパーカーを思わせる外観を持ちながら、環境に配慮した設計が施されています。エンジン排気量は1.5Lと控えめで、エコタイヤを装備しているため燃費性能も重視されています。

デザインと特色

i8の特徴のひとつは、加速時に室内で6気筒エンジン風の電子音が流れる仕組みです。これは、ドライバーがスポーツカーに乗る感覚を味わえるようにするためのエンハンスメントです。また、このモデルでは、BMW車では初めて採用されたバタフライドアが登場し、スタイリッシュさを一層引き立てています。

メカニズム

i8のボディは、軽量かつ高剛性を実現するCFRP（炭素繊維強化プラスチック）を使用しており、バックボーン構造のセパレートフレームがシャシにも採用されています。パワートレインには、リアに1.5Lの直列3気筒ターボエンジンを搭載し、フロントに電気モーターを配置することで、プラグインハイブリッドシステムを構成しています。システム全体の出力は362 PS、最大トルクは58.1 kgmを発揮し、6速ATと組み合わされています。

０-１００km/h加速はクーペモデルで4.4秒、ロードスターモデルで4.6秒、最高速度はリミッターにより250 km/hに設定されています。また、モーターのみでの航続距離は最大35kmとなっており、実用的な面でも優れた性能を発揮します。

歴史

i8はその発表を2009年のフランクフルトモーターショーで行いました。当初は「BMW Vision Efficient Dynamics」として紹介され、プラグインハイブリッドシステムを搭載したコンセプトカーでした。その後、2011年にはi8に近づけたコンセプトモデル「BMW i8 Concept」が登場しました。

2013年9月に正式に市販モデルが発表され、以降の2013年11月に日本における注文受付が開始されました。i8は特にそのユニークなデザインと革新的な技術で大きな注目を集め、2015年にはドバイ警察のパトカーとしても採用されました。

さらに、2016年にはBMWの創立100周年を記念したレッドエディションが登場し、わずか20台限定で受注が開始されました。同年8月にはレスター・シティFCの選手たちにサプライズでプレゼントされたことも話題となりました。しかし、2020年4月には生産が終了しました。

仕様と関連項目

i8は単に移動手段を超え、エコカーとしての認識をもたらす存在でした。BMWの技術が光るこのモデルの影響は、i3や8シリーズなど、他のBMWモデルにも見ることができます。さらに、2014年の東京マラソンの先導車や、フォーミュラEのセーフティカーとしても活躍するなど、様々なシーンでその存在感を放っていました。

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