BNPパリバ

BNPパリバの概要

BNPパリバ（BNP Paribas S.A.）は、2000年にパリ国立銀行とパリバが合併して誕生した欧州のメガバンクです。この銀行は、世界73カ国に拠点を持ち、従業員数は約20万人に達します。フランス国内では2200の支店と3500台のATMを設置し、600万の個人顧客と6万の取引企業と関わっています。国際的な金融サービスを提供しており、特に取引銀行業務、資産管理、資本市場関連サービスに強みがあります。

歴史的背景

BNPパリバの起源をたどると、フランスのパリ割引銀行（CNEP）に根ざします。この銀行は1848年に設立され、1860年代には国際的な知名度を誇るようになりました。1945年には国有化され、1966年に国立商工業銀行と合併してパリ国立銀行（BNP）が誕生しました。その後、1999年にはソシエテ・ジェネラルとの合併を試みたものの、最終的にはパリバを買収し、BNPパリバへと進化しました。

主要な出来事

BNPパリバは、2007年に金融危機を引き起こす要因となったパリバ・ショックという事態に関与しました。この際、顧客の解約を凍結することで顧客の取り付けを回避し、欧州中央銀行から948億ユーロの資金供給を受けるに至りました。その後も金融危機において他のメガバンクと比較して被害は少なかったものの、国際的なベイルアウトを受けました。

2012年には為替相場の不正操作に関する民事訴訟で和解し、2014年にはアメリカのキューバ、イラン、スーダンに対する経済制裁に対する違反を認め、大きな科料を科されました。この年、BNPパリバは欧州銀行同盟内での総資産でトップに立ち、他のメガバンクを凌駕しました。また、ブロックチェーン技術の開発に参加することでも注目されています。

株主構成と経営陣

BNPパリバの株主構成には、ベルギー政府やブラックロックが含まれています。2022年時点で、ベルギー政府は7.7%の株式を保有しており、ブラックロックも5.1%の持ち分を持っています。主要経営陣には、会長ジャン・レミエールと社長ジャン＝ローラン・ボナフェが名を連ねています。両者は、銀行業界において長年の経験を持っており、BNPパリバの戦略策定に寄与しています。

海外展開

BNPパリバはグローバル化の流れに乗り、多国籍銀行としての道を歩んできました。特に1977年にはインチケープ社とジョイント・ベンチャーを立ち上げ、65カ国における営業支店と450もの系列会社との相乗効果を生み出しました。また、アメリカ合衆国の金融市場にも進出し、複数の銀行との連携を強化してきました。例えば、バンク・オブ・ザ・ウェストを子会社とすることで、米国市場でのプレゼンスを高めました。

日本における展開

BNPパリバは、日本市場にも早くから進出していました。1867年には横浜に支店を開設しましたが、その後撤退しました。1973年には東京支店の設立を試み、同年には東京証券取引所の外国部に上場しました。このように日本でも長い歴史を持つBNPパリバは、スワップ契約問題など、さまざまな経済活動に関与する中で、日本における影響力を確立してきました。

まとめ

BNPパリバはその誕生以来、数々の金融危機や法的問題に直面しながらも、粘り強く成長を続けてきました。現在、欧州のメガバンクとしてだけでなく、世界的な金融機関として重要な役割を果たし続けています。今後の展開が注目される金融機関と言えるでしょう。

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