BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ

豪邸に集う若者たちと、嵐の夜に始まる殺人ゲーム

2022年公開のアメリカ映画『BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ』は、ハリナ・ライン監督によるスリリングなスラッシャー映画です。舞台は、人里離れた山奥の豪邸。裕福な若者たちがハリケーンの襲来を目前にパーティーを開いています。

主人公は、恋人ソフィーに誘われパーティーに参加したビー。ソフィーの幼馴染デヴィッドとその友人たちが既に集まっていました。しかし、その中にマックスという人物がデヴィッドとトラブルを起こして車で出かけてしまい、不穏な空気が漂います。

パーティーの最中、ソフィーは殺人ゲーム「ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ」を提案します。これは、参加者の中からクジで殺人鬼を選び、残りのメンバーが犯人を探り当てるというゲームです。ゲームが始まると、参加者たちは疑心暗鬼になり、互いに猜疑心を抱き始めます。

停電と殺人、そして連鎖する恐怖

嵐の到来によって、豪邸は停電し、通信手段も途絶えます。そんな中、デヴィッドが何者かに殺害されるという衝撃的な事件が発生します。恐怖に慄いた若者たちは、屋敷からの脱出を試みますが、ソフィーの車はバッテリー上がりで、町まで歩くには遠すぎます。

デヴィッドの死後、別室にいたグレッグが疑われます。激しい詰問を受けたグレッグは怒り狂い、ソフィーを襲いますが、ビーが彼を殺害してしまいます。しかし、その後も犠牲者は増え、残された者たちは犯人を探し続ける、終わりのない恐怖に陥ります。互いを疑い、信じられなくなった彼らは、屋敷にあった拳銃を巡って争いになり、更に2人が命を落とします。

隠された真実と衝撃の結末

翌朝、ソフィーはビーに衝撃の真実を告白します。階段から転落死した女性は、ソフィーが与えた麻薬の影響で意識が朦朧としていた時に足を滑らせたのです。そこに、トラブル後に出かけていたマックスが戻ってきます。死体だらけの豪邸で、ビーとソフィーはデヴィッドのスマートフォンを発見します。そこには、デヴィッドの死が、彼の悪ふざけによる事故だったという、事件の発端を示す映像が残されていたのです。

キャストと製作

本作には、アマンドラ・ステンバーグ（ソフィー役）、マリア・バカローヴァ（ビー役）、ピート・デイヴィッドソン（デヴィッド役）など、実力派俳優たちが名を連ねています。2018年にはA24が映画化権を獲得、その後、監督やキャストの変更を経て、2021年に本格的な制作が始まりました。2022年にはサウス・バイ・サウスウエストでプレミア上映され、高い評価を獲得しています。

批評家の高い評価

Rotten Tomatoesでは批評家支持率85％、Metacriticでも69/100と、本作は批評家から高い評価を得ています。優れた脚本とキャストの演技が、スリリングな展開と緊迫感あふれるサスペンスを生み出している点が評価されています。インディワイアー誌のレビューでは、「繰り返し観る価値のある傑作スラッシャー映画」と絶賛されています。

『BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ』は、若者たちの閉塞感や人間関係の歪み、そして意外な結末が衝撃的な作品です。劇場公開はされませんでしたが、デジタル配信で多くの人々に観られています。ハラハラドキドキの展開と、予想外の結末をお楽しみください。

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