BP (企業)

BP plcについて

BP plc（ビーピー）は、イギリスのロンドンを本社とする世界的なエネルギー企業で、石油やガスなどの多岐にわたる事業を行っています。BPは、現在『スーパーメジャー』と呼ばれる6つの大規模石油会社の一つに位置づけられており、その影響力と規模は国際的にも著名です。ロンドン・ニューヨーク・フランクフルトの各証券取引所に上場しており、ロンドン証券取引所ではFTSE100の構成銘柄の一つとしても知られています。

歴史的背景

BPの歴史は1901年に遡ります。当時、ウィリアム・ノックス・ダーシーがイランのペルシャ政府から石油の採掘権を取得し、1908年には石油を発見しました。これはBPの前身となる企業の設立につながり、1915年にはイギリス全体での石油輸入量の大幅増加が見られました。その後、1932年には生産量を年間4,500万バレルにまで引き上げ、多くの国際的な争いを経て成長を続けてきました。

事業内容

BPは、石油やガスに関連する全ての事業を、上流（探査・採掘）から下流（精製・販売）まで包括的に展開しており、2018年末の時点で80か国以上で日量3700万バレルの原油を生産しています。また、およそ200億バレルの埋蔵量を保有しています。近年、再生可能エネルギー分野にも力を入れており、バイオ燃料、風力発電、太陽光発電などへの投資を進めています。

毎年公開される『BP統計』は、世界のエネルギー市場における貴重なデータを提供しており、業界における指標として広く利用されています。

日本における活動

日本でのBPの活動には、金属加工油剤や潤滑剤の販売を行うインダストリアル部門、船舶用潤滑油の販売を行うグローバルマリン＆エナジー部門、石油化学事業、サプライおよびトレーディング部門、再生可能エネルギーへの投資が含まれます。特に自動車用エンジンオイル事業は、BPカストロール株式会社が中心となって展開しており、BPジャパン株式会社との連携も行われています。

しかし、過去にはガソリンスタンド事業にも進出していましたが、業績不振により撤退することとなりました。

環境への対応

BPは、環境保護の観点からも再生可能エネルギーへの転換を進めています。特に2022年にロシアでの事業から全面撤退を表明し、社の方針転換を進めている中、アメリカの再生可能天然ガス企業の買収も発表しています。

社会的影響

BPの副議長であるクリストファー・レイドローは、1981年の経営危機時に政府の再生委員会の委員長を務め、他企業の救済などにも関与してきました。BPは、石油業界だけでなく、広範なビジネスとの関連性や社会への影響においても重要な役割を果たしています。

BPは変革の時代に突入しており、これからも持続可能なビジネスモデルの追求が期待されています。

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