BSヤングバトル

BSヤングバトル：アマチュアバンドの登竜門

『BSヤングバトル』は、NHKが1990年から1999年までの10年間開催したアマチュアバンドコンテストです。NHK衛星放送の本放送開始1周年を記念してスタートし、正式名称は『NHK全国勝ち抜きロック選手権（西暦）BSヤングバトル』でした。

バンドブームの時代

当時、バンドブームの真っ只中であり、TBSの『平成名物TV いかす!!バンド天国』（通称：イカ天）を意識した「NHK版イカ天」とも呼ばれました。文化庁の後援を受け、全国から多くのアマチュアバンドが参加し、若き才能の発掘を目指しました。

大会システム

毎年2月頃に募集が開始され、春にはカセットテープまたはビデオテープによる審査が行われました。審査を通過したバンドは、初夏から夏にかけて全国47都道府県で行われる地方大会に進出。各地方大会で優勝した2組が、夏から秋にかけて行われる各地区のブロック大会に進みます。ブロック大会は9つのブロックに分かれて開催され、各ブロック大会で優勝した2組、合計18組のバンドが、毎年11月に東京・渋谷のNHKホールで行われる全国大会に出場し、グランプリを目指しました。各地区・ブロック大会では2組に、全国大会では1組に審査員特別賞が贈られました。

小林克也が歌うイメージソング「ガムシャ〜ラ」が制作され、『みんなのうた』で放送されました。

地方大会やブロック大会は、衛星第2テレビと関東地方以外のNHK総合テレビで放送され、全国大会は当日衛星第2テレビで生中継されました。1990年11月23日にNHKホールで開催された第1回BSヤングバトルの全国大会では、東京ブロック代表のGAOがグランプリに選ばれました。

第1回大会終了後の1991年1月15日には、出場バンドの青春群像を描いたドキュメンタリー番組『叫び・ロック青春列島』がNHK総合テレビで放送されました。

1996年からはタイトルが『（西暦）ニューBSヤングバトル』に変更され、地方大会が廃止され、テープ審査を経てブロック大会、そして全国大会へと進むシステムに変更されました。

1999年の第10回大会をもって、『BSヤングバトル』は幕を閉じました。

司会者

全国大会では、小林克也、きのしたゆうこ、木ノ島成美、赤坂泰彦、NHKアナウンサーなどが司会を務めました。地方・ブロック大会では、赤坂泰彦、きのしたゆうこ、木ノ島成美、中村貴子、NHK各放送局アナウンサーなどが担当しました。

グランプリと著名な出場者

『BSヤングバトル』からは、GAO、シャ乱Q、大事MANブラザーズバンド、黒夢、ポルノグラフィティなど、後にJ-POP界を席巻する多くのバンドやミュージシャンが輩出されました。彼らの多くは、このコンテストをきっかけにプロの道へ進み、音楽シーンに大きな影響を与えました。

関連情報

• - 全日本勝ち抜きロック選手権　ＢＳヤングバトル - NHK放送史

『BSヤングバトル』は、アマチュアバンドにとって夢を掴むための重要な舞台であり、日本の音楽シーンに多大な貢献をしたと言えるでしょう。

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