BTグループ

BTグループについて

BTグループ（正式名称：BT Group plc）は、イギリス・ロンドンを本社とする主要な電気通信企業です。イギリス国内で最大規模の固定電話サービス提供者であり、インターネットプロバイダーとしても広く認知されています。また、グローバルな通信事業者としても評価され、170ヵ国以上で事業を展開しています。全売り上げの約40%は、国際的な事業からの収入が占めています。BTはロンドン証券取引所（LSE）およびニューヨーク証券取引所（NYSE）に上場しており、1991年まで「ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ」の名で知られ、現在は略称の「BT」として広く親しまれています。

歴史的背景

BTの起源は1846年に遡ります。当時、イギリスにはいくつかの私営電信会社が存在し、1868年に施行された電信法によって、これらが総合郵便局（GPO）の傘下に統合されました。その後、アレクサンダー・グラハム・ベルの電話発明（1876年）により、GPOも電話事業に乗り出すこととなりました。1882年には地域ごとに異なる形で電話事業が進展し、GPOは競争相手のナショナル・テレフォン・カンパニーを1912年に吸収合併しました。1969年には政府部門から独立した国営企業「Post Office」として運営が開始され、1980年には「ブリティッシュ・テレコム」というブランド名が導入されました。

その後1984年に民営化が実施され、約50%の株が一般に売却されることで「ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ社」へと移行。1991年には企業名がBTに短縮されました。この時期、BTは世界初となる多国籍企業向けの長距離通信サービスも開始しました。

グローバルサービスの展開

BTグローバルサービス部門は、世界中の1万以上の企業や組織に対して長距離通信やITサービスを提供しています。1984年に事業を開始し、現在では世界中で約20,000人の従業員がこの部署で活躍しています。FTSE上位100社の94%や、Fortune上位500社の74%と取引関係を持つという広範なネットワークは、BTのサービスの信頼性を示しています。

日本におけるBTの活動

日本では、BTジャパンが1985年に設立され、赤坂のアークヒルズに本社を構えています。BTジャパンは、日本で初めて外資系の通信事業者として事業を展開し、現在では24時間365日体制のオペレーションセンターを東京に運営しています。また、高セキュリティのデータセンターも東京に設置されており、高いサービス品質を維持しています。

BTは特に金融業界での強みを持ち、さまざまなIT企業と提携することで、業界内での競争力を高めています。

提供されているサービス

1. ネットワーク・サービス: セキュアなBTのネットワークを利用して、グローバル化やクラウド化に適したソリューションを提供しています。
2. セキュリティーとリスクマネジメント: 脅威監視サービスを通じて幅広い機器やアプリケーションを保護します。
3. トレーディング・コミュニケーションサービス: 音声、ビデオ、メッセージング等の多様な通信手段を提案するサービスです。
4. ユニファイドコミュニケーションズ: 複数の通信手段を統合し、利便性を高めています。
5. セキュアな金融ネットワーク: 大規模金融サービス向けのアクセスを提供します。
6. ITサービス: ネットワークやクラウドを活用して柔軟なITプラットフォームを供給しています。

BTグループは、その長い歴史と広範なサービスを通じて、世界の通信業界において重要な役割を果たしています。

もう一度検索