Back Streets of Tokyo

Back Streets of Tokyo (バック・ストリーツ・オブ・トーキョー)

『Back Streets of Tokyo』は、1985年8月1日にリリースされたオフコースの12枚目のオリジナルアルバム。全編英語詞で構成されており、アメリカ市場への進出を目指した意欲的な作品です。

制作の背景

かねてよりアメリカ進出を考えていたオフコースは、その足がかりとして全英語詞アルバムの制作を決意。プロデューサーのビル・シュネーの推薦により、作詞はランディ・グッドラムが担当しました。ビルはTOTOやデイヴ・グルシンの仕事を通じてランディと知り合い、小田和正に紹介したといいます。収録曲は、アルバム『The Best Year of My Life』の楽曲を中心に選曲されました。

レコーディングにおいては、B-2「MELODY」とB-4「ENDLESS NIGHTS」の2曲は新たにベーシック・トラックが制作されました。それ以外の曲は過去のレコーディング音源を流用していますが、A-1「FOOL (WHAT DOES A FOOL DO NOW)」ではドラムとギターがダビングされ、A-2「SECOND CHANCE」では間奏部に逆回転風のSEが加えられるなど、手が加えられています。また、B-1「EYES IN THE BACK OF MY HEART」はエンディング前のブレイクが若干長くなっています。

メンバーのコメント

アルバムリリースに先駆けて、小田和正は神奈川県民ホールでのステージで次のように語っています。

「僕たちは前々から、ずっとアメリカン・マーケットでレコードを出してみたいと言ってきまして、長いこと内緒でやってきたのですけれど、今回ある程度自分たちとして納得できるレコードができました。」
「ところが、英語を話す人々というのは、僕たちの音楽をなかなか認めてくれなくて、まだ契約が成立していないんです。僕たちとしては、むこうで契約がとれて発売になってから日本でも、と考えていたのですが、せっかく作ったんだし、みんなにもぜひ聴いてもらいたいと思いまして、急遽英語ヴァージョンのアルバムを8月1日に出すことになりました。」
「これからもこのチャレンジは続けて行きたいと思ってます。」

リリース後の反響と影響

アルバムリリース当時、「FOOL」と「ENDLESS NIGHTS」はロサンゼルスのFM局で頻繁にオンエアされ、小田自身も「ENDLESS NIGHTS」のフェードアウトしていくエンディングを耳にしたことがあるそうです。しかし、最終的にアメリカでのアーティスト契約は実現しませんでした。その後、ビル・シュネーからアメリカの音楽業界関係者とのコラボレーションを勧められ、小田はソロプロジェクトとして活動を開始。1986年には8ヶ月間アメリカに滞在し、現地のミュージシャンを起用してレコーディングを行い、初のソロアルバム『K.ODA』を制作しました。

収録曲

1. FOOL (WHAT DOES A FOOL DO NOW)
2. SECOND CHANCE
3. LOVE'S DETERMINATION
4. HER PRETENDER
5. EYES IN THE BACK OF MY HEART
6. MELODY
7. LOVE'S ON FIRE
8. ENDLESS NIGHTS

クレジット

OFF COURSE
Keyboards: KAZUMASA ODA
Bass: HITOSHI SHIMIZU
Drums & Percussion: JIRO OMA
Guitars & Harmonica: KAZUHIKO MATSUO

CD選書シリーズ

廉価盤として「CD選書シリーズ」の一枚としてリリースされました。CDケースはプラスチック製のスリムケースが使用されています。

外部リンク

Back Streets Of Tokyo – Discography (SonyMusic)
Back Streets Of Tokyo – ディスコグラフィ

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