Best Always

大滝詠一のオールタイム・ベストアルバム『Best Always』の魅力

2014年12月3日にリリースされた大滝詠一の『Best Always』は、彼の音楽キャリアを凝縮した初のソロ・ベストアルバムです。このアルバムは、かつての作品をオリジナルの形で収録し直したもので、大滝自身が生前からの願望でもあったため、ファンにとっては特別な意味を持つものとなっています。

大滝詠一の音楽の歴史から

大滝は、これまでに複数のベストアルバムや自己選曲集を発売してきましたが、それらはライブ音源や再録音が多く含まれており、オリジナル楽曲をそのままの形で収録した作品はありませんでした。今回の『Best Always』では、はっぴいえんど時代から、彼のキャリアの最後の作品とも言える竹内まりやとのコラボ曲「恋のひとこと」までを網羅し、各アルバムから最低1曲を選び抜いて収録しています。特にシングル楽曲に関しては、未CD化の初バージョンも多く含まれており、ファンには待望の内容となっています。

制作の背景と特徴

本作の制作に際しては、音楽評論家である坂口修を始めとする大滝家の親族が監修を手掛けました。レコード会社の壁を越えて集められた楽曲群は、2枚組の形で作品として昇華され、時系列にそった収録順で構成されています。これにより、ファンは彼の音楽の歴史を辿ることができます。特に注目すべきは、大滝が生前には存在を明かさなかった、大ヒット曲「夢で逢えたら」のセルフカバーが収録されている点です。この曲は、ファンの間で長年にわたり秘蔵音源として噂されていましたが、ついにこのアルバムでその実態が明らかとなりました。

アートワークと付加価値

アルバムのアートワークには、音楽界での他の著名人たちから寄稿されたメッセージが含まれており、特に山下達郎、伊藤銀次、竹内まりやらによる言葉は、このアルバムの特別感を際立たせています。また、初回生産限定盤には特典として、カラオケ音源を収めた『Best Always Track』も付属しており、これがまたファンにはたまらないアイテムとなっています。

チャート成績

リリース後、2014年12月15日付のオリコン週間アルバムランキングにおいて、このアルバムは初登場で2位を獲得しました。これは、大滝にとって17年ぶりのTOP3入りであり、オリジナルアルバムとしてのCDにおけるTOP3入りは初となります。

収録曲の一部紹介

• - ナイアガラ・ムーン（イン・ザ・プール Mix）：映画『イン・ザ・プール』用に特別にリミックスされたトラック。
• - 12月の雨の日 (Single Version)：彼のデビューシングルからの貴重な音源。
• - 君は天然色 (Single Version)：1981年のヒット曲で、未CD化のシングルバージョン。
• - 恋のひとこと 〜SOMETHING STUPID〜：竹内まりやとの貴重なデュエット曲。

大滝詠一は、その音楽への情熱と革新性で日本の音楽シーンに多大な影響を与えました。このアルバム『Best Always』は、彼の足跡を辿りながら、彼のエッセンスを凝縮した作品であり、ファンにとっては外せない一枚となっています。

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