Bloodthirsty butchers

ブラッドサースティ・ブッチャーズ

ブラッドサースティ・ブッチャーズ（通称：ブッチャーズ）は、日本のロックシーンで独自の存在感を放っていたバンドです。彼らの音楽は、ノイジーでカオティックなギターサウンドが特徴です。1986年の結成から2013年の活動終了まで、数多くのアルバムやライブパフォーマンスを行い、多くのファンを魅了しました。

メンバーと歴史

バンドの中心メンバーは、吉村秀樹（ボーカル・ギター）、射守矢雄（ベース）、小松正宏（ドラムス）、田渕ひさ子（ギター）です。結成前、吉村と射守矢は留萌市で「畜生」というバンドを組んでいました。その後の1986年、吉村の提案を受けてブッチャーズが生まれました。バンド名の由来は、アンディ・ミリガンのカルト映画「血に飢えた断髪魔」にちなんでいます。

初ライブは同年11月に札幌市のライブハウス「キャンパス21」で行われ、そこで7曲のオリジナル曲を披露しました。しかし、初期のメンバー間でのドラマーの交代が続き、安定した編成が整うまで苦労しました。1989年には小松が加入し、彼らの活動はより一層活発になりました。

音楽スタイルと評価

ブッチャーズの音楽スタイルは、ダイナソーJr.やソニック・ユースの影響を受けた音作りが際立っています。バンドは特に初期にノイジーでカオティックなギターサウンドを追求し、吉村の独特なチューニングやギターコードがその根底にあります。また、彼のボーカルは音程が不安定な部分もありましたが、それがブッチャーズ特有の哀愁を生んでいました。

リリース作品としては、1990年にリリースされたデビューアルバム「BLOODTHIRSTY BUTCHERS」や、1994年のメジャーデビューアルバム「LUKEWARM WIND」があり、これらの作品で彼らの音楽スタイルは広まりました。また、1993年と1994年にはアメリカツアーを行い、インディーシーンにおいても大きな影響を与えました。

活動の終息とレガシー

2013年、ボーカリストの吉村秀樹が急死したことで、バンドは活動を終了します。彼の死後、ブッチャーズ名義でのライブや新作発表は行われず、11月にリリースされたアルバム「youth（青春）」が遺作となりました。解散を公式に宣言することはありませんでしたが、事実上の活動停止と言えるでしょう。

ブラッドサースティ・ブッチャーズは、フジロックフェスティバルなど多くの音楽イベントにも参加し、数多くの海外アーティストと共演してきました。彼らの音楽は国内外で非常に高く評価されており、トリビュートアルバムも制作されるなど、その影響力は計り知れません。

バンドの音楽、ビジュアル、パフォーマンスは日本のロックシーンに新たな風を吹き込み、また多くのアーティストにも影響を与えました。現在でも彼らの楽曲は多くのファンに愛されており、その存在感は消えることがありません。

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