Brackets

Bracketsは、Adobeが開発したオープンソースのソースコードエディタです。当初は4ヶ月ごとの定期リリースが行われていましたが、AtomやVisual Studio Codeといった競合エディタの台頭により、2021年9月1日にAdobeによるサポートが終了しました。しかし、現在でもコミュニティによって開発が続けられています。

概要

Bracketsは、以下のような特徴と機能を備えています。

オープンソース: 誰でも無料で利用でき、ソースコードの閲覧や修正が可能です。
クロスプラットフォーム: macOS、Windows、Linuxに対応しており、どの環境でも同じように動作します。
技術基盤: Chromium Embedded FrameworkとNode.jsをベースにしており、HTML、CSS、JavaScriptで記述されています。
クイックエディット: CSSやカラープロパティ、JavaScriptの入力候補を提示し、効率的なコーディングをサポートします。
クイックドキュメント: CSSなどのリファレンスを瞬時に表示し、仕様の確認を容易にします。
ウィンドウ分割: メインビューを縦横に分割して、複数のファイルを同時に編集できます。
ライブプレビュー: コーディング内容をリアルタイムでブラウザ（Google Chrome）に反映させ、確認しながら開発を進められます。
LESSサポート: LESS記法に対応し、効率的なCSS記述を支援します。
JSLint内蔵: JavaScriptの構文チェックツールJSLintを内蔵しており、コードの品質を向上させます。
Theseus内蔵: JavaScriptデバッガTheseusを内蔵しており、コードのデバッグを効率化します。
拡張機能: さまざまな拡張機能を追加して機能を拡張できます。拡張機能マネージャーでは、拡張機能の検索とインストールが可能です。

歴史

Bracketsのアップデート履歴の詳細は、GitHubのadobe/brackets-updatesのja.で確認できます。

2012年6月25日: スプリント7（バージョン0.7相当）として、開発版がリリースされました。
2014年10月6日: バージョン0.44がリリースされました。このバージョンでは、分割ビューの追加や安定性の向上が図られ、正式リリース前の最終版となりました。
2014年11月4日: バージョン1.0として正式リリースされました。
2015年10月5日: Adobe Dreamweaver CCのエディタ部分にBracketsが採用されることが発表され、Adobe Dreamweaver CC 2017以降で正式に採用されました。
2018年1月30日: バージョン1.12がリリースされ、JavaScript固有のコードのリファクタリング機能が追加されました。
2020年4月6日: バージョン1.14.2がリリースされました。これがAdobeによる最後のリリースとなりました。
2021年3月1日: AdobeがBracketsのサポートを2021年9月1日に終了することを発表しました。
2021年12月1日: コミュニティ主導でバージョン2.0.1がリリースされました。

対応言語

Bracketsは、C、C++、CSS、HTML、Java、JavaScript、Perl、Python、Ruby、VBScriptなど、38種類以上の言語をサポートしています。

また、Adobe Photoshopで作成したデザインカンプからHTMLを生成する作業を容易にするため、「PSDレンズ」という機能が提供されています。この機能は、PSDファイルから写真、ロゴ、デザインスタイルを抽出することができ、拡張機能「Extract for Brackets」として利用できます。

関連項目

テキストエディタの一覧へのリンク'>テキストエディタの一覧
Atom (テキストエディタ)
Sublime Text
Adobe Edge Code - Bracketsのディストリビューション
Adobe Dreamweaver - Dreamweaver CC 2017以降でエディタ部分にBracketsを採用

出典

公式ウェブサイト（英語）
GitHubリポジトリへのリンク'>ソースコードリポジトリ - GitHub（英語）
Brackets - YouTubeチャンネル（英語）
Brackets extension registry（英語） - 機能拡張の登録・一覧
* Brackets Developer Forum（英語）

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