C・オーブリー・スミス

C・オーブリー・スミス（1863年7月21日 - 1948年12月20日）は、イギリスを代表するクリケット選手であり、ハリウッド映画で活躍した俳優です。ロンドン生まれで、193cmという長身が特徴でした。名前は、オーブリー・スミスと表記される場合もあります。

ケンブリッジ大学卒業というエリートな経歴を持つ彼は、在学中はクリケット選手として頭角を現しました。卒業後は、南アフリカやイングランドのクリケットチームでキャプテンを務めるなど、その実力は折り紙付きでした。

しかし、彼のキャリアはクリケットのみに留まりませんでした。1895年、彼はロンドンの舞台に立ち、俳優としての道を歩み始めます。そして、ハリウッド映画全盛期の時代、彼はその長身と厳格な印象から、裕福で威厳のあるイギリス紳士というステレオタイプな役柄を多く演じ、独特の存在感を放ちました。

ハリウッドでの彼の活躍は、単なる役者としての活動だけではありませんでした。1932年には、ハリウッド・クリケット・クラブを設立するなど、映画界に貢献する活動も行っています。これは、彼がクリケットへの情熱を生涯持ち続け、その繋がりをハリウッドでも生かそうとしたことを示しています。

彼の代表的な出演作品には、『類猿人ターザン』(1932年)、『勝利の朝』(1933年)、『クリスチナ女王』(1933年)、『恋のページェント』(1934年)、『クレオパトラ』(1934年)、『支那海』(1935年)、『十字軍』(1935年)、『小公子』(1936年)、『ロミオとジュリエット』(1936年)、『沙漠の花園』(1936年)、『テンプルの軍使』(1937年)、『ハリケーン』(1937年)、『サラブレッド・ドント・クライ』(1937年)、『四人の復讐』(1938年)、『魔城脱走記』(1938年)、『青い制服』(1939年)、『第三の影』(1939年)、『レベッカ』(1940年)、『哀愁』(1940年)、『ジキル博士とハイド氏』(1941年)、『キュリー夫人』(1943年)、『ドーヴァーの白い崖』(1944年)、そして『若草物語』(1949年)など、数々の名作映画があります。これらの作品で、彼は個性的な演技を披露し、観客を魅了しました。

1948年、肺炎のため65歳でこの世を去りました。しかし、クリケット選手として、俳優として、そしてハリウッド・クリケット・クラブの設立者として、多才な才能を発揮した彼の功績は、人々の記憶に深く刻まれています。彼の存在は、ハリウッド黄金時代を彩った、忘れがたい英国紳士像として、今もなお輝き続けています。

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