C418

C418 (ダニエル・ローゼンフェルド)

C418（シー・フォー・エイティーン）ことダニエル・ローゼンフェルド（Daniel Rosenfeld、1989年5月9日 - ）は、ドイツ出身のミュージシャン、プロデューサー、サウンドエンジニアです。彼は特に、世界的な人気を誇るゲーム『Minecraft』の作曲家およびサウンドデザイナーとして広く知られています。

多岐にわたる活動

『Minecraft』以外にも、C418は様々なプロジェクトに関わっています。例えば、Netflixのドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のスピンオフ番組『Beyond Stranger Things』のテーマ曲の作曲とプロデュースを手掛けました。また、ブラウザゲーム『クッキークリッカー』のSteam版にも楽曲を提供しています。さらに、アメリカのバンド「アナマナグチ」のツアーにDJとして参加するなど、その活動は多岐にわたります。

生い立ちと初期の音楽活動

ダニエル・ローゼンフェルドは1989年に東ドイツで生まれました。彼の父はドイツ系でソ連生まれの金細工職人、母はドイツ人です。2000年代初頭には、初期の作曲ツールであるSchism TrackerやAbleton Liveを使って作曲を学び始めました。C418という名前は、彼の兄がC818という名前で活動していたことに由来しますが、彼自身はこの名前について「暗号のようだが、特に意味はない」と語っています。

兄から音楽制作を紹介された彼は、同世代のゲーム作曲家ダニー・バラナウスキーの提案を受け、音楽ダウンロード販売プラットフォームBandcampで楽曲のリリースを開始しました。2007年には「Blödsinn am Mittwoch」というブログを開設し、毎週水曜日に新曲を公開しました。同時期に、ゲーム開発とゲーム音楽に興味を持ち始め、インディーゲーム開発フォーラムTIGSourceに参加し、多くの小規模ゲームやゲーム開発者と交流しました。

Minecraftとの出会いと成功

2009年初頭、ローゼンフェルドはインターネットフォーラムTIGSourceで、『Minecraft』のクリエイターであるマルクス・ペルソン（Notch）と出会い、ペルソンが開発中のゲーム『Minecraft』の効果音とBGMを担当することになりました。当時のJavaサウンドエンジンはまだ発展途上で制約も多かったため、ローゼンフェルドは効果音や楽曲の制作方法を工夫する必要がありました。

2011年に『Minecraft』が正式リリースされると、瞬く間に世界中で人気ゲームとなり、ローゼンフェルド自身も音楽活動で生計を立てられるようになりました。この経験からインスピレーションを得て制作されたのが、スタジオアルバム『72 Minutes of Fame』です。このアルバムは、彼の人生を変えた瞬間を中心に展開されており、彼にとって初めてCDとしてリリースされたアルバムでもあります。

Minecraft以降の活動

2013年には、『Minecraft』の2作目の公式サウンドトラック『Minecraft - Volume Beta』をリリースしました。このアルバムには、当時まだゲームで公開されていなかったネザーやジ・エンドの曲など、多数の新曲が収録されていました。

『Minecraft』の成功後、ローゼンフェルドはペルソンの新作ゲーム『0x10c』でも共同制作を行いましたが、このゲームは開発が中止され、リリースされることはありませんでした。その後も、彼は自身の音楽制作を続け、2016年にはBandcamp限定のコンピレーションアルバム『2 Years of Failure』をリリースしました。また、2018年にはスタジオアルバム『Excursions』を発表しています。

2021年には、11年前に制作したアルバム『Life Changing Moments Seem Minor in Pictures』をリマスターし、主要な配信サービスでリリースしました。同年7月には、デイヴィー・レデン、Karla Zimonjaと共にゲームスタジオ「Ivy Road」を設立し、開発予定のゲームの音楽作曲を担当しています。また、Steamでリリースされているゲーム『クッキークリッカー』のサウンドトラックを制作したことも明かしました。

C418の音楽は、その独特なアンビエントなサウンドと、ゲーム音楽の枠を超えた芸術性で、多くのファンを魅了し続けています。彼の今後の活躍にも注目が集まっています。

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