アナマナグチ

アナマナグチ (Anamanaguchi)

アメリカ合衆国ニューヨーク州で結成されたロックバンド、アナマナグチ。彼らの音楽は、チップチューンやビットポップといった電子音楽の要素と、伝統的なバンド演奏のスタイルを融合させた独特のサウンドが特徴です。多くのチップチューンアーティストと同様に、NES（ファミコン）やゲームボーイといった1980年代のコンピュータゲームのハードウェアを駆使して音楽を制作しています。

経歴

バンドは、クラスメイトだったピーター・バークマンとジェイムス・デヴィートが出会ったことから始まりました。彼らは『WIRED』誌の記事でチップチューンシーンを知り、制作方法を学んだ後、ニューヨークでバンドを結成しました。バンド名の由来について、バークマンは『Polygon』のインタビューで、以前所属していたバンドのメンバーが発した言葉が由来だと語っています。

2006年1月29日、Cake Shopで初めてのライブを行い、Pulsewave NYCなどのイベントを通じて8bitpeoplesと関係を築き、同年8月にEP『Power Supply』でデビューしました。このEPに収録された「Helix Nebula」は、GamesRadarのポッドキャスト『TalkRadar』のテーマ曲として使用されました。

バークマンは、ニューヨーク大学で音楽技術を学んでいた際にアーリー・ワーナーと出会い、2009年にワーナーとルーク・サイラスがバンドに加入。その後、EP『Dawn Metropolis』をリリースし、収録曲「Jetpack Blues, Sunset Hues」はクリス・ハードウィックのポッドキャスト『The Nerdist Podcast』のテーマ曲となりました。

2010年には、ユービーアイソフトからの依頼で、コミック『スコット・ピルグリム』をゲーム化した『スコット・ピルグリムVS.ザ・ワールド: ザ・ゲーム』の音楽を担当しました。このゲームのサウンドトラックは、ビルボードのトップ・ヒートシーカーズで3位にランクインしました。

2013年5月3日、アルバム『エンドレス・ファンタジー』のクラウドファンディングをKickstarterで開始し、わずか11時間で目標金額を達成。最終的に7253人から27万7399ドルが集まりました。同年6月17日には、『レイト・ナイト・ウィズ・ジミー・ファロン』に出演し、アルバムの収録曲「エンドレス・ファンタジー」を演奏しました。

2014年6月19日には、ボーカルをフィーチャーしたシングル「ポップ・イット」をリリース。この曲は、きゃりーぱみゅぱみゅの楽曲との類似性が指摘され、同年9月にはターゲットのテレビCMにも使用されました。

2019年8月20日、YouTubeでアルバム『[USA]』の発売日を発表。アルバムはその後、ポリヴァイナル・レコーズからリリースされました。

2021年11月には、『スコット・ピルグリムVS.ザ・ワールド: ザ・ゲーム・サウンドトラック: ザ・ツアー』の開催を発表。また、スマホゲーム『ロケットリーグ サイドスワイプ』の公式サウンドトラックに楽曲を提供しました。

ジャンルと影響

アナマナグチの音楽は、電子音楽、ポップ、ロック、ビットポップ、チップチューン、パンク・ロック、インディー・ロックなど、多岐にわたるジャンルに分類されます。バークマンは、バンドの音楽がゲームミュージックだけでなく、ウィーザー、ザ・ビーチ・ボーイズ、ジャネット・ジャクソン、中田ヤスタカ、近藤浩治、エリオット・スミス、ドラゴンフォースなど、様々なアーティストから影響を受けていると語っています。

彼らの音楽は、ゲーム音楽の枠を超え、多様なジャンルと影響を取り入れながら、独自の進化を続けています。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム
サウンドトラック
ライブ・ブートレグ
コンピレーション・アルバム
EP
シングル
リミックス
ミュージック・ビデオ

フィルモグラフィ

* テレビ

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