CAP-A
CAP-A（きゃっぷえー）について
CAP-Aは、日本アイ・ビー・エム（IBM）が1983年に開発した、金融機関向けのパッケージソフトウェアです。正式名称は「アプリケーション運用制御プログラム拡張版」（Common Application Control Package for Advanced Banking System）であり、金融機関のオンラインシステムを効率的に構築・運用するための支援を目的としています。始めは「CAP」として発表されましたが、その後、第二版から「CAP-A」として展開されるようになりました。
CAP-Aの特徴と構成
CAP-Aは、主に金融機関の勘定系システムで使用されます。このソフトウェアは、IBMのOS/390|OS_390やz/OS向けのミドルウェアであるIMSを前提としており、IMSに搭載されたクラスタリング機能であるXRFなどの技術も基本設計に取り入れています。具体的な構成要素は以下の4つのコンポーネントから成り立っています。
1. アプリケーション・コントロール・プログラム（ACP）
アプリケーションプログラムのスケジューリングや管理機能を提供します。
2. データベース・インターフェース（DBI）
データベースとの連携をサポートし、データの取得や更新を効率的に行います。
3. オペレーターインターフェース
システムの運用や管理を行うためのインターフェースを提供し、オペレーターの作業を支援します。
4. システム間インターフェース
他のシステムとの連携を容易にする機能を備えています。
これらのコンポーネントによって、CAP-Aは金融機関における様々な業務を効率化し、安定した運用を実現することが可能です。
IBMによるDSEバンキングソリューション
IBMはCAP-Aを「金融機関向けDSEバンキングソリューション」の一部と位置付けており、以下のような関連製品とともに提供されています。
システム開発支援のためのプログラム。
- - TIMES（The InforMation Production Executive System）
CAP-Aの歴史と採用行
CAP-Aは1983年に誕生して以来、何度かのバージョンアップを重ねています。特に2000年にはCAP V2.1.1が発表され、それ以降も多くの金融機関に導入されています。主な採用先として、りそな銀行、埼玉りそな銀行、および関西みらい銀行などが挙げられます。
関連項目
CAP-Aに関連する重要なトピックには、勘定系システムやIBM、IMSがあります。これらはすべてCAP-Aの動作・運用に深く関連しており、金融機関のシステム開発において欠かせない要素となっています。
CAP-Aは、金融業界における先進的なシステム構築を可能にし、業務の効率化を図るための強力なツールであると言えるでしょう。
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