CATCH THE NITE

中山美穂『CATCH THE NITE』:80年代ポップスの金字塔



1988年2月10日中山美穂の6枚目のオリジナルアルバム『CATCH THE NITE』(キャッチ・ザ・ナイト)がキングレコードよりリリースされました。角松敏生氏をプロデューサーに迎え制作された本作は、中山美穂の音楽キャリアにおいて重要な位置を占める作品であり、80年代の音楽シーンを代表するアルバムの一つとして高い評価を受けています。

角松敏生氏との強力タッグ

前年にリリースされたシングル「CATCH ME」も手掛けた角松敏生氏。その洗練されたサウンドプロデュースは、『CATCH THE NITE』においても遺憾なく発揮されています。アルバム全体を貫くスタイリッシュなサウンドは、中山美穂の魅力を最大限に引き立て、彼女の歌声をより一層輝かせました。角松敏生氏の作曲・編曲による楽曲は、アルバムの重要な柱であり、その洗練されたメロディーとアレンジは、多くのリスナーを魅了しました。

オリコンチャート1位獲得、そして快挙

発売された『CATCH THE NITE』は、オリコンアルバムチャートで初登場1位を獲得。その後もその勢いは衰えることなく、3週連続で1位を記録するという快挙を達成しました。さらに、同アルバム発売から1週間後にリリースされたシングルYou're My Only Shinin' Star|You're_My_Only_Shinin'_Star」も1位を獲得。シングルアルバムが同時に1位を獲得するという、当時としては異例かつ驚異的な記録を樹立しました。この記録は、その後2004年宇多田ヒカル氏が達成するまで、唯一の快挙でした。

多様な楽曲と豪華作家陣

『CATCH THE NITE』には、角松敏生氏以外にも、佐藤博氏、斉藤謙策氏、藤沢秀樹氏といった豪華な作家陣が参加しています。それぞれの個性が際立つ楽曲群は、アルバム全体に豊かなバリエーションを与え、リスナーを飽きさせません。バラエティに富んだ楽曲構成は、中山美穂の幅広い音楽性を示すものとなっています。ドラマ『おヒマなら来てよネ!』の主題歌「CATCH ME」のアルバムバージョンも収録されており、当時を知るリスナーにとって、感慨深い一曲となっています。また、収録曲「SHERRY」はシングルYou're My Only Shinin' Star|You're_My_Only_Shinin'_Star」のB面として、後にリカットされるなど、多くの楽曲が高い人気を誇りました。

再発と新たなフォーマット

『CATCH THE NITE』は、その後も様々なフォーマットで再発売されており、その人気は衰えることがありません。GOLD CD、廉価盤、そしてリマスター盤など、時代に合わせて音質やパッケージが改良され、多くのファンに親しまれています。2015年には、30周年記念としてリマスター盤が発売され、2022年にはSACD(スーパーオーディオCD)として限定販売されるなど、最新の技術を駆使した高音質での再生も可能となっています。これらの再発は、アルバムの普遍的な魅力と、長年にわたる人気を証明しています。

まとめ

『CATCH THE NITE』は、中山美穂の代表作であり、80年代の音楽シーンを象徴する名盤です。角松敏生氏をはじめとする豪華作家陣による楽曲、そしてオリコンチャートでの圧倒的な成功は、このアルバムが持つ高い価値を物語っています。時代を超えて愛され続ける名盤として、これからも多くのリスナーを魅了し続けることでしょう。

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