CD-TEXT

CD-TEXT（シーディーテキスト）は、コンパクトディスク（CD）に様々な文字情報を記録する技術、および記録された情報を指します。

概要

CD-TEXTは、ソニーによって開発され、1996年にCDの規格を定めるRed Bookに規定されました。この技術の主な目的は、CDに収録された楽曲に関する文字情報を提供することです。これにより、アーティスト名、曲名、アルバムタイトルなどの情報をCDプレーヤーで表示できるようになります。CD-TEXTは複数の言語に対応しており、様々な地域で利用されています。

記録容量としては最大6000バイトの文字情報を保存できます。日本語の場合、半角文字であれば最大6000字、全角文字であれば最大3000字を記録することが可能です。これにより、楽曲情報だけでなく、アーティストからのメッセージや歌詞の一部などを表示することもできます。

ただし、CD-TEXTに対応したCDプレーヤーであっても、古い機種では半角文字以外の文字（漢字や平仮名などのマルチバイト文字）を適切に表示できない場合があります。また、近年発売されている機器でも、安価なカーCDチューナーやFM対応カーCDチェンジャーなどでは、マルチバイト文字に対応していないことが多いです。しかし、現在では多くのオーディオプレイヤーが全角文字を含むマルチバイト文字に対応しており、CD-TEXTの情報をより正確に表示できるようになっています。

利用時の注意点

CD-TEXTは非常に便利な技術ですが、すべてのCDプレーヤーで完全にサポートされているわけではありません。特に古い機器や安価な機器では、文字化けが発生したり、情報が正しく表示されないことがあります。CD-TEXTの情報を最大限に活用するためには、対応するCDプレーヤーを使用することが推奨されます。

関連技術

CD-TEXTは、CD-DA（デジタルオーディオ）の規格を拡張したものです。CD-DAは、音楽をデジタルデータとして記録するための規格であり、CD-TEXTはこのCD-DAの規格をベースに文字情報を追加するものです。

また、CD-TEXT PLAYERという、CD-TEXTに対応したCDプレーヤーやソフトウェアも存在します。

まとめ

CD-TEXTは、CDに文字情報を記録するための便利な技術であり、音楽体験をより豊かにする役割を担っています。しかし、すべての機器で完全にサポートされているわけではないため、利用時には注意が必要です。今後も技術の発展とともに、より多くの機器でCD-TEXTの恩恵を受けられるようになることが期待されます。

参考情報

• - IT用語辞典バイナリ ウェブリオ株式会社 2008年12月31日閲覧

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