CGアニメコンテスト

CGアニメコンテスト

CGアニメコンテストは、プロジェクトチームDoGAが運営する、コンピューターを使用した自主制作アニメーション作品を対象としたコンペティションです。1989年から毎年開催され、国内で最も長い歴史を持つCGアニメコンテストとして知られています。

概要

このコンテストは、数々の著名なアニメーション作家を輩出してきました。過去には、ロマのフ比嘉、新海誠、吉浦康裕、石田祐康、たつき、塚原重義、青木純、松見真一、いしづかあつこなど、現在のアニメーション業界を牽引するクリエイターたちが、このコンテストを通じてその才能を世に知らしめました。

特に新海誠監督の入賞以降、グランプリの選出が難しくなり、10年以上にわたり2作品しかグランプリが選ばれていません。そのため、第28回ではグランプリが廃止され、審査員特別賞が設けられました。しかし、第29回からは最優秀賞として復活しています。

初期の入賞作品数は、「VHSに収録できる120分の範囲内」で、できるだけ多くの作品を入賞させていました。これは、インターネットやYouTubeが普及する以前、自主制作作品を第三者に見てもらう手段が限られていたため、作品を多くの人に届けるための配慮でした。2004年の第16回からはDVDでの販売も始まり、2006年の第18回からはDVDのみの販売となっています。

また、選外作品の中から一部をピックアップした「選外作品集」も販売されていましたが、「CGアニカップ」との共催となった第21回で取り止めとなり、第22回からは入選作品集と同じDVDに収録されるようになりました。しかし、第25回、第26回、そして第28回以降はDVDの販売は行われていません。

受賞作品発表の上映会などでは、「会場審査特別賞」が用意され、会場での拍手の音量で順位を決めるというユニークな方式が採用されていました。

2023年12月、DoGAの公式X（旧Twitter）にて、同年の第32回をもってコンテストを終了することが発表されました。終了の理由として、パソコンでのCGアニメ制作が一般的になり、個人でもプロと同等のクオリティの作品が制作できるようになったため、「CGアニメの普及というコンテストの目的が達成された」とされています。

これを受け、2024年1月7日には「さよならCGアニメコンテスト 入選作品全部見せます！」というイベントが開催され、YouTubeで配信されました。この配信イベントには、関係者や過去の入賞作家も出演し、各時代を代表する作品の解説や、過去の入選作品全564本が紹介されました。

CGアニカップ

CGアニメコンテストは、CGアニカップというイベントも共催していました。CGアニカップは、CGアニメコンテストの入賞作品を上映するイベントで、若手アニメーターの発掘・育成にも貢献していました。

歴代受賞作品

過去の受賞作品は、公式サイトや関連書籍で確認できます。以下は、グランプリを筆頭とした上位2つの賞の例です。

第10回 準グランプリ
第11回以降 入選（作品賞、映像賞など）
第28回 審査員特別賞
第29回以降 準優秀賞、入賞

脚注

このコンテストは、日本のアニメーション文化の発展に大きく貢献しました。多くの才能あるクリエイターが、このコンテストを足がかりとして、業界で活躍しています。コンテストの終了は、一つの時代の終わりを告げるものですが、その歴史と功績は、今後も語り継がれるでしょう。

外部リンク

CGアニメコンテスト公式サイト
PROJECT TEAM DoGA
THE ANIMATION-RGB DoGA CGアニメコンテスト傑作選
CGアニメコンテスト AWARD WORKS

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