CMC (トイガンメーカー)

東京CMC：日本のモデルガン史に名を刻むメーカー

東京CMCは、東京都でかつて営業していたモデルガンメーカーです。実銃を忠実に再現した高い品質と、モデルガン製造への揺るぎないこだわりで、多くのファンを魅了しました。現在では解散していますが、その存在感は日本のモデルガン史に大きな足跡を残しています。

精巧なモデルガンへのこだわり

東京CMCは、ABS樹脂や亜鉛合金など、材質にもこだわり、実銃の外観やメカニズムを可能な限り再現したモデルガンを製造していました。特に、作動性能の高さが特徴で、他のモデルガンメーカーとは一線を画す存在として人気を博しました。著名なモデルガンデザイナー、六人部登氏も設計に携わった製品も多く存在し、コレクターの間では高い評価を得ていました。

多くのモデルガンメーカーがエアソフトガン市場へと移行する中、東京CMCはモデルガン製造に特化。この揺るぎない姿勢が、コアなファン層からの強い支持を生み出しました。しかし、時代の変化や市場環境の変化に対応しきれず、惜しまれつつも全てのモデルガンの製造販売を中止、最終的には解散という道を辿ることとなりました。

技術と金型の継承

東京CMCの解散後も、その技術や一部の金型は、タナカワークス、ハートフォード、クラフトアップルといった他のモデルガンメーカーに引き継がれました。そのため、現在でも東京CMCが開発したモデルガンをモチーフにした製品が、これらのメーカーから販売されています。これは、東京CMCがモデルガン業界に与えた影響の大きさを示すと言えるでしょう。

東京CMCの歴史

東京CMCの歴史は、1960年に上野アメ横で外国製モデルガン輸入販売店「江原商店」として創業されたことに始まります。その後、1962年には輸入モデルガンのカスタマイズ販売を開始。1965年には社名をCMC（Colt Model Collection）に変更し、自社開発モデルガンの製造販売に乗り出しました。第一号モデルガンは、CMCガバメントでした。そして1985年に解散。その後もアメ横で店舗営業を続けましたが、1995年に店舗も閉店しました。

主な製品

東京CMCは、数多くのモデルガンを世に送り出しました。材質にはABS樹脂と亜鉛合金を使用。代表的な製品としては、CMCガバメント、CMC P38、CMC PPK、CMC デリンジャー、CMC SAA、CMC M1910、CMC M27/M29、CMC M36、CMC レミントン ニューアーミー/ニューネイビーなどがあります。また、CMC M1カービン、CMC Kar98kなど、ミリタリーモデルも人気を博しました。これらのモデルガンは、その精巧な作りと高い作動性能から、多くのコレクターに高く評価されています。

独自の技術開発

東京CMCは、モデルガンの作動機構にも独自の技術開発に取り組んでいました。その一例として「擬似ロータリーボルト」が挙げられます。これは、実銃のボルトアクションを再現したもので、東京CMCのモデルガンに独特のリアリティを与えていました。

まとめ

東京CMCは、日本のモデルガン業界に大きな影響を与えたメーカーです。その精巧なモデルガンは、多くのコレクターから愛され続けており、現在でもその名は語り継がれています。東京CMCの技術や製品は、後のモデルガンメーカーに大きな影響を与え、日本のモデルガン文化の発展に貢献したと言えるでしょう。

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