COBALT HOUR

COBALT HOUR (コバルト・アワー)

荒井由実（現：松任谷由実）が1975年6月20日にリリースした3枚目のオリジナルアルバム。

概要

東芝EMI（現：ユニバーサルミュージックジャパン）からLPとカセットテープで発売されました。その後、原盤権の都合でアルファ[[レコード]]からも発売された時期があります。2000年には、バーニー・グランドマンによるデジタルリマスタリングが施されたリマスターCDが発売され、音質が向上しました。2005年からは音楽配信も開始されています。

アルバム発売に際し、ユーミン本人が監修し、全曲の英語表記が公式に発表されました。発売当時のカセットテープには、LP収録版とは異なるミキシングのバージョンが収録されていましたが、再発されたカセットやCDにはLPと同じオリジナル音源が使用されています。

収録曲と解説

1. COBALT HOUR
いすゞ自動車「ベレットGT」が登場し、首都高速神奈川1号横羽線から湘南、横須賀へと巡る情景が描かれています。
NOKKO、クレイジーケンバンド、高野千恵など、多くのアーティストにカバーされています。

2. 卒業写真
ハイ・ファイ・セットに提供した楽曲で、卒業ソングの定番として知られています。歌詞は卒業後の心情を歌っています。

3. 花紀行
金沢の浅野川をイメージした楽曲。
平川地一丁目、村上ゆきによってカバーされています。

4. 何もきかないで
5枚目のシングル「ルージュの伝言」のB面。
岡崎友紀、小野リサなどがカバーしています。

5. ルージュの伝言
5枚目のシングルで、1989年に宮崎駿監督のアニメ映画『魔女の宅急便』の主題歌として使用され、広く知られるようになりました。元々はB面候補でしたが、松任谷正隆の提案でA面として発売されました。

6. 航海日誌
歌詞は「後悔日誌」とも読める内容で、死生観のようなものが込められていると語られています。
ティン・パン・アレーがカバーしています。

7. CHINESE SOUP
軽快な曲調とは裏腹に、女性の残酷性や頽廃を描いた楽曲。新井素子の小説『ひとめあなたに…』に登場人物が鼻歌を歌うシーンがあります。
吉田美奈子、桃井かおり、原田知世、手嶌葵など、数多くのアーティストがカバーしています。

8. 少しだけ片想い
コーラスには山下達郎と吉田美奈子が参加。後に6枚目のシングル「あの日にかえりたい」のB面としてシングルカットされました。

9. 雨のステイション
JR東日本青梅線西立川駅をイメージした楽曲。駅に歌碑が設置され、2006年からは駅の発車メロディとしても使用されています。
ハイ・ファイ・セット、heacoなどがカバーしています。

10. アフリカへ行きたい
林立夫と細野晴臣のリズムアレンジが特徴的。ユーミン自身は後にパリ・ダカールラリーを観戦しています。ラストの飛行機の効果音は、アルバム1曲目の「COBALT HOUR」冒頭へ繋がる構成となっています。

参加ミュージシャン

細野晴臣（エレクトリック・ベース）
鈴木茂（エレクトリック・ギター、アコースティックギター）
林立夫（ドラム）
松任谷正隆（アコースティック・ピアノ、フェンダー・ローズ・ピアノ、クラヴィネット、モーグ・シンセサイザー、ハモンドオルガン）
斉藤ノブ（パーカッション）
山下達郎、吉田美奈子、大貫妙子（コーラス）

など、豪華なミュージシャンが参加しています。

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