COCOSA

COCOSA（ココサ）

熊本市の中心市街地、中央区下通に位置する複合商業施設が「COCOSA（ココサ）」です。この施設は、かつてこの地にあったダイエー熊本下通店（旧：大洋デパート）と隣接する櫻井總本店の跡地に、装いを新たに誕生しました。2017年4月27日の開業は、2016年の熊本地震以降、熊本市内では初めての大型商業施設のオープンであり、下通を中心とした市街地の賑わいを取り戻す起爆剤としての役割も期待されました。

COCOSAは、南栄開発と櫻井總本店によって建設された「下通NSビル」の一部、具体的には地下1階から地上5階までの空間を利用しています。ビル全体としては、6階から8階がオフィスフロアとして機能しており、商業とビジネスの複合施設として成り立っています。

施設名の「COCOSA（ココサ）」は、熊本ゆかりの童謡「あんたがたどこさ」の一節から名付けられました。地元に根ざした、親しみやすい響きが特徴です。

商業ゾーンは地下1階から地上5階にわたります。地下1階には食品スーパー「COCOSA B1」が出店しており、新鮮な食料品を取り扱っています。ここは、当初計画されていたダイエーの出店が変更となり、マックスバリュ九州（現：イオン九州）が独自のブランドで展開している店舗です。施設の計画段階では、かつてのダイエーを継承する形で同社が核テナントとなる予定でしたが、ダイエーが2015年にイオングループ入りし、九州地区の店舗運営がイオン九州などへ移管された影響を受け、現在の形となりました。現在はイオン九州によって運営されています。1階から4階は、ファッションやライフスタイル雑貨、コスメ、飲食店など、多様な専門店が集まるフロア構成となっています。特に商業ゾーン全体においては、44を数えるテナントのうち、実に30店舗が九州エリア初出店という、新鮮なラインナップが大きな魅力となっています。1階には、土地所有者の一つである櫻井總本店が手掛ける革製品の専門店「Les Sakurai」も店舗を構えています。5階はサービス関連のフロアとなっており、「西部ガスショールーム ヒナタ熊本」や「下通献血ルームCOCOSA」といった施設が入居しています。

一方、ビルの6階から8階はオフィスゾーンです。8階には、COCOSA開業以前からこの地にあり、土地の所有者でもある櫻井總本店の本社が置かれています。7階にはNTTドコモ熊本支店が、6階には貸しオフィススペースである「リージャス熊本下通ビジネスセンター」が入居するなど、ビジネスの拠点としても機能しています。

営業時間はフロアによって異なります。地下1階の「COCOSA B1」は10:00から23:00までと比較的遅くまで営業しています。1階から4階の専門店フロアは11:00から20:00までです。5階のサービス施設はそれぞれ時間が異なり、「西部ガスショールーム ヒナタ熊本」は10:00から18:00まで、「下通献血ルームCOCOSA」は10:00から12:50と14:00から17:30の二部制で、金曜日が定休日となっています。

アクセスについては、公共交通機関の利用が便利です。熊本市電の通町筋停留場または熊本城・市役所前停留場からは徒歩約2分、各種路線バスの通町筋バス停からも徒歩約3分と、交通結節点からのアクセスに優れています。なお、施設専用の駐車場や駐輪場は設けられていません。駐車場については、建物のすぐ西隣にある熊本市役所の立体駐車場の一部（1階）が提携駐車場となっているほか、周辺にも複数の提携駐車場があります。駐輪場に関しても、市役所駐車場の南隣に一般の駐輪場「パスート24サイクルパーク下通1丁目」はありますが、COCOSAのサービス券などは発行されません。周辺の公共・民間駐車場や駐輪場を利用することになります。

COCOSAは、熊本地震からの復興が進む中で、新たな中心市街地の顔として、多様なニーズに応える複合商業施設として、多くの人々に利用されています。ファッション、グルメ、サービス、そしてビジネス機能までを擁し、下通の活性化に貢献し続けています。

もう一度検索