CRAYON POP

CRAYON POP：韓国を彩った5色の軌跡

2012年7月、韓国でデビューした5人組ガールズグループ、CRAYON POP。グループ名は「メンバーそれぞれの個性が、音楽というキャンバスに色鮮やかに表現される」という願いが込められています。デビュー前には中国で活動するなど、グローバルな視点を持ち合わせていました。

デビューから「パパパ」旋風へ

当初は「HURRICANE POP」というグループ名で中国での活動からスタートしましたが、メンバーの交代を経て、現在のCRAYON POPとして韓国でのデビューを果たします。デビューシングル「Saturday Night」と「Bing Bing」で活動を展開し、早くから日本でのイベントにも積極的に参加、デビュー直後には東京でファンミーティングを開催するなど、グローバルな展開への意欲を見せていました。

その後リリースしたミニアルバム『Dancing Queen』では、ジャージを衣装に取り入れたユニークなパフォーマンスをソウルの繁華街で披露。既存のアイドル像とは異なる斬新なスタイルで注目を集めます。

そして2013年、彼女たちは運命的な転機を迎えます。シングル「빠빠빠（パパパ）」は、当初は大きな反響がありませんでしたが、ヘルメットをかぶった個性的なスタイルと「直列5気筒ダンス」と呼ばれる斬新な振り付けが話題を呼び、発売から1ヶ月以上経ってから各種音楽配信チャートで1位を獲得、音楽番組でも1位候補になるなど、大きなブームを巻き起こしました。この成功によって、世界的レコード会社ソニーミュージックと契約を締結、グローバル展開への道を切り開きます。

挑戦と変化の時代

「パパパ」の大成功後もCRAYON POPは挑戦を続けます。2014年にはシングル「Uh-ee」をリリースし、米ビルボード誌からの高い評価を受けました。一方で、歌詞の一部分に日本語の「ピカピカ」を連想させる表現が含まれていたことが理由で、韓国放送公社(KBS)から放送禁止処分を受けるなど、様々な出来事を経験します。同年にはレディー・ガガのコンサートのオープニングアクトを務めるなど、グローバルな舞台で存在感を示しました。

その後も、ユニット活動やメンバーのソロ活動、日本での活動など、精力的に活動を続けました。しかし、2017年にはメンバーの脱退や事務所移籍などが相次ぎ、グループとしての活動は事実上休止状態に入りました。

メンバーそれぞれの個性と才能

CRAYON POPの5人のメンバーはそれぞれ個性豊かな才能を持っていました。

グンミ: ボーカルとダンスを担当。困難な環境を乗り越えて夢を叶えた経験を持つ、グループの精神的な支柱。女優としても活躍。
エリン: ボーカルとダンスを担当。MV出演なども経験。
チョア: メインボーカルを担当。双子の妹・ウェイと共に、活動休止後も音楽活動を継続。
ウェイ: リードボーカルを担当。チョアと同様に、音楽活動を継続。
* ソユル: メインボーカルを担当。元ネットアイドルで、2017年に結婚、出産を経てグループを脱退。

憶測と論争

CRAYON POPは、その独特なスタイルから、様々な憶測や論争に巻き込まれました。特に、衣装や振り付けが日本のガールズユニット「ももいろクローバーZ」を模倣しているという指摘や、楽曲の盗作疑惑などが問題視され、ネット上で激しい議論が巻き起こりました。所属事務所はこれらの疑惑を否定していますが、グループの活動に少なからず影響を与えたことは間違いありません。

CRAYON POP のレガシー

CRAYON POPは、韓国のアイドルシーンにおいて、そのユニークなスタイルとパフォーマンスで大きなインパクトを与えました。彼女たちの活動は、アイドル像の多様化に貢献し、後続のアーティストにも影響を与えたと言えるでしょう。活動休止後も、メンバーそれぞれがそれぞれの道を歩み続け、その才能を発揮しています。CRAYON POPというグループは、音楽史に独自の足跡を残したと言えるでしょう。

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