Celeste

Celeste (セレステ)

『Celeste』は、カナダのインディーゲームスタジオMatt Makes Games (現: Extremely OK Games) が開発し、2018年1月25日に発売されたアクションゲームです。

概要

舞台は、標高の高い雪山「セレステ山」。プレイヤーは主人公の女性・マデリンを操作し、ジャンプやダッシュなどのアクションを駆使して、難易度の高いステージを攻略しながら山頂を目指します。

物語は、マデリンが山を登る中で様々な出会いや出来事を経験し、自身の内面と向き合い、葛藤しながら成長していく姿を描いています。鬱屈とした感情を抱えるマデリンが、困難を乗り越える中でどのように変化していくのかが、本作の大きな魅力の一つです。

ゲームシステム、レベルデザイン、そして心を揺さぶるストーリーは多くのプレイヤーから支持され、Metacriticなどのレビューサイトで高い評価を獲得。数々のゲーム賞を受賞・ノミネートしています。

2019年9月5日、Matt Makes Gamesは新スタジオ「Extremely OK Games」を設立。同年9月9日には、新たなステージとなるチャプター9「別れ」（Farewell）が追加される無料アップデートが実施されました。

発売から3周年にあたる2021年1月25日には、続編的な小作品『Celeste 2: Lani's Trek』がサプライズ的に無料配信されました。グラップリングフックを操る主人公ラニが探索を行う内容で、PICO-8版Celesteをベースに3日間で制作された作品です。

システム

マデリンの基本アクションは、ジャンプ、壁への掴まり・昇降、そして空中を素早く移動する「エアダッシュ」の3種類です。ジャンプとエアダッシュは基本的にそれぞれ1回しか使用できませんが（着地後に再使用可能）、ステージに配置されたクリスタルなどの仕掛けを利用することで、空中で再行動が可能になります。

壁に掴まっている間はスタミナを消費し、スタミナが尽きると滑り落ちてしまいます。ただし、これらの回数制限やスタミナ制限は、「アシストモード」で変更可能です。

各ステージには、収集アイテムであるストロベリーが配置されています。ストロベリーは取得が難しい場所に隠されていることが多く、触れただけでは入手できず、特定の場所に到達することで初めて取得となります。羽の生えたストロベリーは、エアダッシュを使用すると飛び去ってしまいます。

ストロベリーの取得はゲームクリアに必須ではありませんが、取得数に応じてエンディングがわずかに変化します。

ステージの特定箇所には、カセットテープのようなアイテムが隠されています。このアイテムを取得すると、通常ステージよりも難易度の高い「B面」をプレイできるようになります。B面は、ステージ構成が通常とは全く異なり、BGMも専用のものが使用されます。さらに、全ステージのB面をクリアすると、最高難易度の「C面」が解放されます。

ゲーム初心者への配慮として、難易度を任意に変更できる「アシストモード」が搭載されています。このモードでは、ゲームスピードを遅くしたり、壁登りのスタミナを無限にしたり、エアダッシュ回数を増やしたり、無敵状態にしたり、ステージをスキップしたりといった機能を個別に設定できます。アシストモードを使用すると、ファイル選択画面にその旨を示すマークが表示されます。

開発

Matt Makes GamesのMatt ThorsonとNoel Berryは、本作の開発以前に、ゲーム制作ツール「PICO-8」を用いて、本作の原型となるゲームソフトを4日間で作成し、2015年7月21日にホームページ上で無料公開しました。当初のゲーム名は「エベレスト」でしたが、後に、地元カナダにある同名の山から名前をとり、「Celeste」と命名されました。この旧Celesteは、製品版にも収録されています。

製品版の開発は2016年1月に開始され、ゲーム制作ツール「Microsoft XNA」とプログラミング言語「C#」を用いて進められました。当初はNintendo Switch版の発売日と同日（2017年3月3日）の発売を目指していましたが、開発に時間を要する箇所が多かったため、計画を延期。その後1年間かけて納得のいく水準まで仕上げ、2017年末に完成に至りました。

受賞・ノミネート

(受賞・ノミネートに関する情報)

その他

Matt Makes Gamesが開発した対戦アクションゲーム『TowerFall』のNintendo Switch版には、本作の主人公マデリンとその影の存在（Badeline）が操作キャラクターとして登場します。

もう一度検索