Clipper (プログラミング言語)
Clipperは、xBaseプログラミング言語のコンパイラとして登場しました。汎用プログラミング言語としての側面も持ち合わせていますが、特にデータベースやビジネスアプリケーションの開発に広く用いられました。
1985年、ClipperはdBASE III向けのコンパイラとしてその歴史をスタートさせました。当時のdBASEはpコードマシンベースのインタプリタで動作していましたが、Clipperはコンパイルによる高速化を目的として開発されました。Nantucket Corporationによって開発されたClipperは、後にコンピュータ・アソシエイツ（CA）に売却されました。
2002年、CAはGrafX Softwareと提携し、Clipperと類似の言語であるVisual Objectsの開発・ライセンス・販売に関する合意を発表しました。Visual Objectsは、NantucketがClipperをWindowsに対応させようとして開発した言語です。
Clipperは長年にわたり、DOS環境で利用され続け、その過程でC言語やPascalの要素を取り込み、オブジェクト指向プログラミングの概念やコードブロックデータ型を導入し、当初よりも格段に強力な言語へと進化しました。コードブロックデータ型は、dBASEのマクロ言語や文字列評価と関数ポインタの概念を融合させたものです。
2006年現在、Clipper言語の実装や拡張は、複数の組織やベンダーによって活発に行われています。自由ソフトウェアとしては、Clip、Harbour、xHarbourなどが存在し、商用製品としては、XBase++やFlagShipなどがあります。最近の実装の多くは、DOS、Windows、Linux、UNIX、macOSといった多様なプラットフォームに対応しており、豊富なランタイムライブラリや、DBF、DBTNTX、DBFCDX、MachSix、SQLなど、様々なデータベース形式をサポートするReplaceable Database Drivers (RDD)を提供しています。これらの実装は、標準的なdBase/xBase文法に準拠しながらも、オブジェクト指向構文やSQLExecute()のようなターゲットデータベースに対応した機能も備えています。
現在でも、ネットニュースのニュースグループcomp.lang.clipperとcomp.lang.clipper.visual-objectsが活発に活動を続けています（2007年12月時点）。
以下は、Clipperで記述された簡単な「Hello world|Hello_world」のコード例です。
clipper
? "Hello, world!"
また、簡単なデータベース入力のコード例は以下の通りです。
clipper
USE Customers
APPEND BLANK
REPLACE CustName WITH "New Customer"
REPLACE CustCity WITH "New York"
Clipperには、いくつかのバージョンが存在します。Nantucket Corporationは、Clipperを「dBaseコンパイラ」として、季節ごとにバージョンをリリースしていました。
Nantucket Clipper Winter'84 - 1985年5月25日
Nantucket Clipper Summer'85 - 1985年
Nantucket Clipper Winter'85 - 1986年1月29日
Nantucket Clipper Autumn'86 - 1986年10月31日
Nantucket Clipper Summer'87 - 1987年12月21日
Namtucket Clipper 4.5 1990年 日本語バージョン
Nantucket Corporationは、その後Clipper 5をリリースしました。
Nantucket Clipper 5.00 - 1990年
Nantucket Clipper 5.01 - 1991年4月15日
Nantucket Clipper 5.01 Rev.129 - 1992年3月31日
CAによるCA-Clipper-5のバージョンは以下の通りです。
CA Clipper 5.01a -
CA Clipper 5.20 - 1993年2月15日
CA-Clipper 5.2a - 1993年3月15日
CA Clipper 5.2b - 1993年6月25日
CA-Clipper 5.2c - 1993年8月6日
CA Clipper 5.2d - 1994年3月25日
CA-Clipper 5.2e - 1995年2月7日
CA Clipper 5.30 - 1995年6月26日
CA Clipper 5.3a - 1996年5月20日
CA Clipper 5.3b - 1997年5月20日
[1] 各バージョンのリリース日については、関連ドキュメントを参照してください。
mini Clipper FAQ
The Oasis - CA-ClipperとxBaseに関する最大のファイルアーカイブ
Harbour Open Source alternative
comp.lang.clipper - Google グループ
comp.lang.clipper.visual-objects - Google グループ
歴史
1985年、ClipperはdBASE III向けのコンパイラとしてその歴史をスタートさせました。当時のdBASEはpコードマシンベースのインタプリタで動作していましたが、Clipperはコンパイルによる高速化を目的として開発されました。Nantucket Corporationによって開発されたClipperは、後にコンピュータ・アソシエイツ（CA）に売却されました。
2002年、CAはGrafX Softwareと提携し、Clipperと類似の言語であるVisual Objectsの開発・ライセンス・販売に関する合意を発表しました。Visual Objectsは、NantucketがClipperをWindowsに対応させようとして開発した言語です。
Clipperは長年にわたり、DOS環境で利用され続け、その過程でC言語やPascalの要素を取り込み、オブジェクト指向プログラミングの概念やコードブロックデータ型を導入し、当初よりも格段に強力な言語へと進化しました。コードブロックデータ型は、dBASEのマクロ言語や文字列評価と関数ポインタの概念を融合させたものです。
2006年現在、Clipper言語の実装や拡張は、複数の組織やベンダーによって活発に行われています。自由ソフトウェアとしては、Clip、Harbour、xHarbourなどが存在し、商用製品としては、XBase++やFlagShipなどがあります。最近の実装の多くは、DOS、Windows、Linux、UNIX、macOSといった多様なプラットフォームに対応しており、豊富なランタイムライブラリや、DBF、DBTNTX、DBFCDX、MachSix、SQLなど、様々なデータベース形式をサポートするReplaceable Database Drivers (RDD)を提供しています。これらの実装は、標準的なdBase/xBase文法に準拠しながらも、オブジェクト指向構文やSQLExecute()のようなターゲットデータベースに対応した機能も備えています。
現在でも、ネットニュースのニュースグループcomp.lang.clipperとcomp.lang.clipper.visual-objectsが活発に活動を続けています（2007年12月時点）。
コーディング例
以下は、Clipperで記述された簡単な「Hello world|Hello_world」のコード例です。
clipper
? "Hello, world!"
また、簡単なデータベース入力のコード例は以下の通りです。
clipper
USE Customers
APPEND BLANK
REPLACE CustName WITH "New Customer"
REPLACE CustCity WITH "New York"
バージョン履歴
Clipperには、いくつかのバージョンが存在します。Nantucket Corporationは、Clipperを「dBaseコンパイラ」として、季節ごとにバージョンをリリースしていました。
Nantucket Clipper Winter'84 - 1985年5月25日
Nantucket Clipper Summer'85 - 1985年
Nantucket Clipper Winter'85 - 1986年1月29日
Nantucket Clipper Autumn'86 - 1986年10月31日
Nantucket Clipper Summer'87 - 1987年12月21日
Namtucket Clipper 4.5 1990年 日本語バージョン
Nantucket Corporationは、その後Clipper 5をリリースしました。
Nantucket Clipper 5.00 - 1990年
Nantucket Clipper 5.01 - 1991年4月15日
Nantucket Clipper 5.01 Rev.129 - 1992年3月31日
CAによるCA-Clipper-5のバージョンは以下の通りです。
CA Clipper 5.01a -
CA Clipper 5.20 - 1993年2月15日
CA-Clipper 5.2a - 1993年3月15日
CA Clipper 5.2b - 1993年6月25日
CA-Clipper 5.2c - 1993年8月6日
CA Clipper 5.2d - 1994年3月25日
CA-Clipper 5.2e - 1995年2月7日
CA Clipper 5.30 - 1995年6月26日
CA Clipper 5.3a - 1996年5月20日
CA Clipper 5.3b - 1997年5月20日
脚注
[1] 各バージョンのリリース日については、関連ドキュメントを参照してください。
外部リンク
mini Clipper FAQ
The Oasis - CA-ClipperとxBaseに関する最大のファイルアーカイブ
Harbour Open Source alternative
comp.lang.clipper - Google グループ
comp.lang.clipper.visual-objects - Google グループ
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